業務用エアコンを長年使用していると、異音や空調効率の低下など不具合が生じてくることがあります。
その際、買い替える場合と修理して使い続ける場合では、結果的にどちらがお得になるのでしょうか。
この記事では、業務用エアコンの買い替え・修理を判断するポイントや買い替えと修理のメリット・デメリットなどについて解説します。
業務用エアコンの買い替え・修理を判断するポイント
業務用エアコンの不調が目立つようになった場合、買い替えか修理のどちらかを検討することになります。
買い替えが必要か、それとも修理をして使い続けるのか、どのように判断すればよいのでしょうか。
以下では、業務用エアコンの買い替え・修理を判断するポイントを解説します。
使用年数
買い替え・修理を判断する代表的なポイントが使用年数です。
使用年数が短い場合は内部の劣化が少なく、修理で使い続けることができます。
一方で、使用年数が長くなるにつれて劣化が進み、修理だけでは性能を回復できないケースが増えていくでしょう。
また、古い製品の場合はメーカーが部品の取り扱いを終了し、修理が難しくなることがあります。
どの程度の使用年数で故障したかによって、修理と買い替えのどちらがベターかは変わってきます。
購入から1年以内であれば一般的に保証期間内のため、修理がおすすめです。
使用期間が7年以内の場合、費用面を比較しながら故障と修理のどちらを選ぶか検討しましょう。
軽微な故障であれば、現実的に修理をして使い続けることも可能です。
業務用エアコンの部品保有期間は製造打ち切り後9年~10年となっています。
そのため、10年以上使用しているエアコンは、修理自体ができない場合があります。
15年以上使用しているエアコンは費用面や部品の在庫の点から、修理して使い続けるのは現実的ではありません。
新しいエアコンは古いエアコンに対して消費電力が大幅に抑えられているため、ランニングコストの点からも買い替えが第一選択となります。
故障の種類
故障の種類によっては、買い替えのほうがお得になることがあります。
特に修理費用が大きくなりやすいのが、コンプレッサーの故障と冷媒ガス漏れです。
コンプレッサーは、冷媒温度を調整するための部品です。
室外機に搭載されており、業務用エアコンでは特に重要な部分と言えます。
室外機から大きな音がしている場合や激しく振動している場合は、コンプレッサーが故障している可能性があります。
冷媒ガス漏れによって空調が効かない場合は、ガス漏れの部分を特定するために耐圧試験が必要です。
大規模な作業になるため、修理費用が数十万円に及ぶこともあります。
業務用エアコンの買い替えと修理のメリット・デメリット
業務用エアコンの買い替えと修理には、それぞれメリットとデメリットがあります。
双方のメリット・デメリットを理解したうえで判断することが大切です。
買い替えのメリット・デメリット
買い替えのメリットは、業務用エアコンの性能が向上する点です。
古い機種から最新機種に入れ替えた場合は、特に明確な性能の違いを実感できるでしょう。
新しい機種は省エネ設計になっているものが大半です。
そのため、電気代が大きく削減されます。
古い機種から買い替えた場合は、電気代が約半分程度になることもあります。
もちろん、空調効率や機能面でも快適になるでしょう。
特に、運転音が静かになる点は、快適な業務環境につながる大きなメリットです。
温室効果ガスの排出も少なくなるため、環境に配慮したい場合もおすすめできます。
一方で、買い替えには大きな費用がかかります。
軽微な修理の場合は、買い替えせず修理して使い続けるのもひとつの選択肢でしょう。
設置する場所によっては、施工の難しさから費用が高額になることもあります。
また、修理に対して施工期間が長い点もデメリットです。
工事が終わるまではエアコンを使えないため、オフィスや店舗を閉鎖しなければならない場合があります。
修理のメリット・デメリット
修理のメリットは、故障の内容によっては低コストで済む点です。
また、軽微な修理であれば工事に時間がかからず、すぐにエアコンの使用を再開できます。
ただし、修理をしても同じ製品を使用するため、寿命が延びるわけではありません。
性能や電気代は修理後も据え置きとなります。
また、低コストですむのはあくまで軽修理の場合のみです。
重修理の場合は高額の費用が発生します。
特に古い機種の場合は、軽修理を依頼した際に別の不具合が見つかることもあり、最終的な費用が大きくなってしまうことがあります。
業務用エアコン更新・入れ替え・買い替えの流れ
業務用エアコンの買い替えは、一般的に以下のような流れで行われます。
- 専門業者への問い合わせ
- 現地調査
- 使用状況のヒアリング
- 製品提案・見積書作成
- 発注・工事費決定
現地調査では、室外機を含めた業務用エアコン設備全体のチェックが行われます。
必要に応じて、天井裏の確認も実施されます。
既設の配管にガス漏れがあった場合は、配管工事が必要です。
業務用エアコンの買い替え・修理を行う際の注意点
業務用エアコンの買い替え・修理にかかわる注意点をご紹介します。
シーズン前に状態を確認しておく
業務用エアコンの使用年数や故障の有無にかかわらず、シーズン前に状態を確認しておくことが重要です。
状態をチェックしていない場合、夏や冬など、空調が必要になるタイミングになってから故障が発覚することがあります。
そこから修理や交換を依頼した場合、空調を使えない期間が発生してしまいます。
オフシーズンの間も定期的に試運転を行い、必要に応じて軽いメンテナンスを行ってください。
空調が必要なタイミングに使えないという事態を防ぐことにつながります。
繁忙期に突入する前に業者へ依頼する
業務用エアコンの不調が発覚した場合は、繁忙期を迎えるよりも前に業者に相談することをおすすめします。
特に夏前の6月は、業務用エアコンの修理や交換依頼が業者に殺到する時期です。
そのため、業者のスケジュールが埋まっており、修理や交換が先になってしまうケースがあります。
特に、買い替えや大規模な修理の場合、工事がすぐに終わるとは限りません。
見積もり、製品選定、部品の手配といった工程を経てはじめて作業が開始されます。
そのため、業者を手配できたとしても、業務用エアコンを使えるまでには長い時間がかかってしまうのです。
このことから、業務用エアコンの不調が見つかった場合は可能な限り早く業者に問い合わせることをおすすめします。
また、業務用エアコンの不調をいち早く見つけるためにも、定期的に業者に点検を依頼しましょう。
業務用エアコンを長持ちさせるためのポイント
業務用エアコンの寿命は使用状況によって大きく変わります。
修理や買い替えで不具合が解消されたとしても、気をつけて使わなければまた別のトラブルが起きてしまうかもしれません。
業務用エアコンを少しでも長く使うために、以下のようなポイントに配慮することをおすすめします。
定期的にメンテナンスを行う
業務用エアコンを長持ちさせるために最も重要なことは、定期的なメンテナンスです。
業務用エアコンの内部部品は、経年使用で少しずつ劣化していきます。
定期的なメンテナンスで摩耗している部品を適宜交換すれば、一般的に15年は使用可能です。
対して、不具合が発見される都度修理をしながら使った場合、6~9年で寿命を迎えてしまいます。
適切なメンテナンス頻度は使用環境によって異なりますが、業者に相談してプロの目線から適切なタイミングをアドバイスしてもらうと安心です。
今は問題なく使えているとしても、油断せず、予防保全のメンテナンスを徹底しましょう。
メンテナンスしやすい製品を選ぶ
利用者側で日常的なメンテナンスを行うことも大切です。
ただし、製品によってはメンテナンスに手間がかかり、プロでなければ難しい場合もあります。
買い替えの際は、この点も考慮し、なるべくメンテナンスしやすい製品を選びましょう。
業務用エアコンのメンテナンスの基本はフィルター清掃です。
そのため、ワンタッチでフィルター部分を開閉できる製品であれば、日常的なメンテナンスがしやすくなります。
自動清掃機能が搭載された製品を選ぶのもおすすめです。
フィルターの清掃が低頻度ですむように、ホコリ収納用のボックスが搭載された製品もあります。
ただし、利用者側でできるメンテナンスはあくまで簡易的なものです。
プロの手を借りなければ、細部のメンテナンスはできません。
簡単な清掃のみで利用していると、寿命が短くなってしまいます。
そのため、日常的なメンテナンスも行いながら、業者にメンテナンスを依頼するのがポイントです。
寿命を縮める使い方を避ける
寿命を縮める使い方を避けることも重要です。
例として、長期間利用していない場合は、業務用エアコンの劣化が早まるケースがあります。
空調を利用する必要がないとしても3カ月程度に1度は試運転をして、状態のチェックを行いましょう。
使用環境も業務用エアコンの寿命に影響を与えます。
特に、ホコリ・油が飛び交う工場や飲食店は、業務用エアコンにとって悪条件です。
環境に起因する問題のため使い方の工夫で寿命を延ばすことは困難ですが、業者によるメンテナンスの回数を増やすなどしてカバーしてください。
まとめ
業務用エアコンの修理と買い替えの判断基準について解説しました。
業務用エアコンを長い期間使用している場合は、基本的に買い替えがおすすめです。
コストがかかるのが難点ですが、電気代の削減、空調効率の向上などコストを十分にカバーできるメリットが期待できます。
業務用エアコンを買い替えた後は、定期的なメンテナンスで少しでも長持ちさせるように心がけましょう。
調効率の低下や電気代の高さを実感している場合は、スターティアが提供する業務用エアコンに買い替えをご検討ください。
お客様の課題をヒアリングし、最適な解決策を提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。
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資格
一般建設業 東京都知事許可(電気通信工事業):(般-4)第148417号
古物商 東京都公安委員会許可(事務機器商):第304361804342号
労働者派遣事業 厚生労働省許可:派13-316331
小売電気事業者 経済産業省登録:A0689
電気通信事業者 総務省届出:A-29-16266
媒介等業務受託者 総務省届出:C1905391
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