近年、サイバー攻撃の増加やデータ漏洩事件の発生が社会的な問題としてクローズアップされています。
このような背景の中で、情報セキュリティの専門家としてのスキルや知識が求められる機会が増えてきました。
そこで今回は、情報セキュリティ関連のおすすめ資格を7つご紹介します。
具体的な勉強方法もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
セキュリティ資格の種類と特徴
セキュリティに関する資格は、大きくわけて「国家資格」「民間資格」「公的資格」の3種類に分類できます。
こちらでは、それぞれの特徴と具体例をご紹介します。
国家資格
国家資格は、国の機関が認定する資格の総称です。
情報セキュリティ分野では、「情報処理安全確保支援士試験」や「情報セキュリティマネジメント試験」などがあります。
国家資格は、国内での認知度が高く、一定の権威があるのが特徴です。
専門家としてのスキルや知識が国の基準を満たしていることが証明されるため、さまざまな組織や現場で重宝されやすくなります。
民間資格
民間資格は、企業や団体が独自に認定する資格で、特定の製品や技術に関するスキルや知識を証明するものです。
たとえば、「AWS認定セキュリティ」や「シスコ技術者認定(Cisco Certified CyberOps Associate認定)」などがあります。
国家資格と民間資格の違いは、認定主体や認知度、対象となる技術や製品の範囲などにあります。
国家資格は国が認定することから、国内での認知度が高い一方で、海外では全く通用しないものも少なくありません。
これに対し民間資格は、企業や団体が認定し、国際的に通用するものも多い傾向にあります。
公的資格
公的資格は、国家資格と民間資格の中間に位置する資格で、文部科学省や経済産業省が認定する資格などが含まれます。
具体的には、「CompTIA Security+」や「CISSP(Certified Information Systems Security Professional)」など、国際的に認知されているものも少なくありません。
マネジメント資格とエンジニア資格
情報セキュリティの仕事には、マネジメントとエンジニアの2つの分野があります。
資格においても、マネジメント分野に特化した資格、エンジニア分野に特化した資格、そしてどちらにも共通している資格があります。
マネジメント資格は、組織のセキュリティポリシーやリスク管理、人材育成などの上級戦略の策定・実行を担当する専門家向けの資格です。
これは「CISM(Certified Information Security Manager)」などが該当します。
一方、エンジニア資格は、具体的なセキュリティ技術やツールの導入・設定・運用に関するスキルや知識を証明するものです。
CompTIA Security+などの資格があります。
国際的なセキュリティ関連資格<
情報セキュリティ資格には、CISSPを筆頭に国際的なプロフェッショナル資格も存在します。
これらの資格は、国際的に認められた資格として、その価値が認知されています。
国内だけでなく、グローバルに活躍できる人材を目指す場合は取得がおすすめです。
おすすめの情報セキュリティ関連資格
続いては、取得していると情報セキュリティ人材としての評価が高まりやすい資格を7つご紹介します。
CISSP(Certified Information Systems Security Professional)
CISSPは、(ISC)2という国際非営利団体が認定するセキュリティ関連資格の一種です。
情報セキュリティのプロフェッショナル資格で、国際的にもっとも権威のある資格として知られています。
CISSPを取得することで、「セキュリティとリスクマネジメント」や「資産のセキュリティ」など、「CBK」の8つのドメインに関する専門家であることを証明できます。
CBKとは、(ISC)2が提唱する情報セキュリティにおける共通言語のことです。
情報処理安全確保支援士試験(SC)
情報処理安全確保支援士は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が認定する国家資格です。
国際的な知名度は低いものの、国内では高度な知識を持つセキュリティ人材として重宝されます。
情報処理安全確保支援士試験では、情報セキュリティに関する基礎知識に加えて、セキュリティポリシーの策定やリスク評価・分析などの実務応用能力も求められます。
Microsoft Certified: Azure Security Engineer Associate
Microsoft Certified: Azure Security Engineer Associateは、Microsoft社が提供するAzureプラットフォームのセキュリティに関する民間資格です。
ITコストの削減や事業継続計画(BCP)対策としてAzureプラットフォームを導入する企業も増えており、Microsoft Certified: Azure Security Engineer Associatの資格保有者の価値が高まっています。
なお、Microsoft Certified: Azure Security Engineer Associatには下位資格である「Microsoft Azure Security Technologies」もあります。
こちらは、Azureプラットフォームに限らず、Microsoft社が提供するさまざまな製品やサービスに関する知識が問われます。
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメントに関する基本的な知識やスキルを認定する国家資格で、IPAが管轄しています。
情報セキュリティの関連資格の中では比較的取得難易度が低く、受験資格も設けられていないことから、資格を持っていない方が最初に受ける試験としても人気があります。
CISM(Certified Information Security Manager)
CISMは、「公認情報セキュリティマネージャー」とも呼ばれる国際資格で、ISACA(情報システムコントロール協会)が認定しています。
主に現場で活躍するセキュリティ担当者が、マネジメント職へキャリアアップする際に取得するケースの多い資格です。
資格試験では情報リスク管理、ガバナンス、応答、およびセキュリティプログラムの開発と管理の4分野に関する専門知識が求められます。
CISA(Certified Information Systems Auditor)
CISAは情報システム監査、セキュリティ、コントロールに関する国際組織であるISACAが認定する国際資格で、この分野のプロフェッショナル向けの資格です。
国内では「公認情報システム監査人」とも呼ばれます。
CISAは、情報システムの監査分野での認知度が高く、取得によって世界での活躍が期待できます。キャリアの拡大や昇進のチャンスを増やしたい方におすすめの資格です。
CompTIA Security+
CompTIA Security+は、非営利団体の「CompTIA」が認定するセキュリティに関するスキル・知識を証明する資格です。
情報セキュリティの基礎的な知識やスキルが問われます。
難易度はそれほど高くないものの、海外での認知度も高く、セキュリティアナリストやコンサルタントなどの職種を目指す方から人気があります。
セキュリティ資格を取得するメリット
セキュリティ資格を取得すると、自分のキャリアにどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは3つの視点で解説します。
スキル証明
セキュリティ資格を取得することで、持っているスキルや知識が第三者機関によって認定されることになります。
自らのスキルや経験を単に言葉で説明するよりも、公的に認められた資格を保有したほうが、他者に対する説得力が増します。
すでに情報セキュリティに関する職種に従事している方も、自分のスキルを証明するために資格取得を検討してみるのがおすすめです。
組織の情報セキュリティの安全確保能力証明
資格を持つことで、組織のシステムの情報セキュリティを確保する能力があることが証明されます。
情報セキュリティ部門において重要な役職や立場を任されやすくなるでしょう。
また、組織側から見た場合も、所属する者がセキュリティ資格を保有していることは、組織全体のセキュリティ対策の質を示すうえで重要です。
組織の情報セキュリティに関する取り組みが十分であることをアピールでき、取引先や顧客からの信頼獲得につながります。
就職・転職で有利になる
資格の保有は、情報セキュリティ関連の職種への就職・転職を目指す際や、現在の職場で昇進を目指す場合のアドバンテージになり得ます。
採用面接や評価の際に、資格を持っていることでスキルや知識が客観的に証明され、ほかの応募者や社員と差別化を図りやすくなるためです。
特に、セキュリティ分野は高度な専門性が求められる領域のため、この傾向が顕著です。
ただし、情報セキュリティ関連の職種の多くは、資格がなくても仕事に就くことはできます。
セキュリティ資格の勉強方法
最後に、情報セキュリティ関連の資格取得を目指す際の勉強方法をご紹介します。
IT技術書で独学する
資格取得に際して費用をあまりかけたくない場合は、IT技術書で独学するのがおすすめです。
書籍を活用すれば、セキュリティの基礎から高度な内容まで、体系的に学ぶことができます。
特定の資格に特化した書籍も多く販売されているため、最短での合格を目指せます。
ただし、完全独学での学習は、モチベーションの維持が課題です。
同じ資格にチャレンジする仲間を見つけるなどの工夫が求められます。
Webの学習動画やオンラインコースで独学する
独学での資格取得を目指す場合は、学習にWeb動画やオンライン授業などを取り入れるのもおすすめです。
動画で学ぶことで、複雑な内容も視覚的に理解しやすくなります。
また、オンラインコースの場合は、担当講師に質問できる場合があり、疑問点や不明点を迅速に解決しやすい点もメリットです。
セキュリティ関連のスクールや研修を活用する
独学での学習が難しい場合は、資格取得のスクールや研修を利用するのもいい方法です。
スクールや研修では、資格取得を目指す方に特化したプログラムが提供されており、プロ講師から直接指導を受けられます。
また、同じ目標を持つ学習者との交流の機会も増え、情報交換や励まし合いをしながら学ぶことができます。
一定の費用はかかるものの、効率的な学習を求める場合は有効です。
セキュリティ資格マップで全体像を把握
セキュリティ関連の資格取得を目指す場合は、最初に各資格の難易度や自分に適した資格を把握する必要があります。
そのために活用されるのが「情報セキュリティ資格マップ」です。
セキュリティ資格マップを確認することで、多岐にわたるセキュリティ資格の中から、自分のキャリアや目標に適した資格を選びやすくなります。
まとめ
今回は、情報セキュリティ関連の資格の種類や取得のメリット、勉強方法についてお伝えしました。
情報セキュリティの資格は、自身のスキルセットを証明し、組織の情報セキュリティを確保する能力を示すために重要です。
また、資格を持っていれば、キャリアアップを目指す際の武器にもなります。
自分に合った勉強方法を見つけ、思い描くキャリアパスに適した資格の取得を目指しましょう。
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資格
一般建設業 東京都知事許可(電気通信工事業):(般-4)第148417号
古物商 東京都公安委員会許可(事務機器商):第304361804342号
労働者派遣事業 厚生労働省許可:派13-316331
小売電気事業者 経済産業省登録:A0689
電気通信事業者 総務省届出:A-29-16266
媒介等業務受託者 総務省届出:C1905391
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