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お役立ち記事

2024-07-30 17:42:21

企業データのバックアップ方法で最も多いのは?従業員数別の割合や実施率まで徹底解説

企業データのバックアップ方法で最も多いのは?従業員数別の割合や実施率まで徹底解説

数えきれないほど膨大なデータが飛び交っている現代において、企業は一体どのようにデータのバックアップをしているのでしょうか。そもそもなぜバックアップを取っておく必要があるでしょうか?
この記事では、企業のデータバックアップの実情と取るべき対策について、「企業データのバックアップを行っているかのアンケート」をもとに解説します。
データ保存の具体的な戦略方法もお伝えするので、ぜひ企業データのバックアップを考える際の参考にしてください。
 

クラウドバックアップ

予期せぬトラブルに備えてバックアップを行うべき

保存されたデータは「予期せぬトラブル」によって失われたり、アクセスが出来なくなるといったリスクを抱えています。
予期せぬトラブルの代表例としては、以下の4つが挙げられます。
 

  • 自然災害
  • 人為的なミスでのデータ損失
  • サイバー攻撃
  • 盗難

企業が持つ情報は、その企業だけのものではありません。データが盗まれたり、消失したりした場合は、取引先や顧客にも多大な迷惑がかかります。
トラブルの発生は予測できないからこそ、日頃からバックアップを行うことによって備えておくことが重要です。

企業データのバックアップを行っているかのアンケート

2024年6月、スターティアでは「企業データのバックアップを行っているかのアンケート」のアンケートを実施しました。
ここではその結果をまとめています。

およそ5人に1人がバックアップを「実施していない」という結果に

企業データのバックアップに関して「実施している」と答えた企業は全体の55%と、半分以上の企業がデータの損失といったトラブルに備えていることが分かりました。
 
一方、データバックアップを「検討していない」「実施していないが検討している」の回答合計は20.9%でした。
これはおよそ5人に1人がデータバックアップの無い環境で働いているということになります。
 
また、企業データのバックアップ方法はいくつかありますが、今回の調査では「クラウド」「HDD・SDD」「ネットワークHDD」の3つの選択肢を用意しました。
最も多かったのは「クラウド」の28.3%で、これは「HDD・SDD」「ネットワークHDD」の回答の合計よりも多い割合です。
クラウドではデータ保存容量の拡張が容易で、大容量データであってもローコストで運営できるため、近年注目されているバックアップ方法です。今回のアンケートでもその注目度が結果に反映されるかたちとなりました。
 

 

一番人気は「クラウド」。しかし従業員規模によって割合には変化が

さらに、従業員規模によってデータバックアップの実施状況が変わることも今回の調査では判明しました。
 
全体では「クラウド」が最も人気の選択肢でしたが、以下のグラフからもわかる通り、従業員規模が小さくなるにつれ「クラウド」の回答割合は減っていきます。
「クラウド」の回答の最も少なかった20名以下の企業では「HDD・SSD」が最も多く選ばれています。
これらはクラウド活用と従業員規模の間には相関関係があることが伺える結果と言えます。
 
さらに似た傾向として、データバックアップを「実施していない」「実施していないが検討している」の回答の合計の割合が、社員規模が小さくなると増えるという結果も見られました。
20名以下の企業に絞ると、およそ3割の企業がデータバックアップを実施していないという結果です。

【勤務中の企業の従業員数別のグラフ】
 

 

企業データのバックアップはクラウドが主流

繰り返しになりますが、ビジネスの根幹がデータのやり取りで成り立っている現在、データバックアップの重要性はよく言われていることです。
そのため、約5人に1人が「データバックアップを実施していない」という結果は意外と感じる方も多いのではないでしょうか。
今回の調査では、小規模層のユーザーを中心にバックアップ体制が整っていないところもまだまだ多い可能性が示唆される結果になりました。
 
また、バックアップ手法では現在は「クラウド」が主流であるということがわかりました。
100人以上の規模の会社では、およそ4割がクラウドでのデータバックアップを行っているという結果です。
 
クラウドは他と比べると比較的最近普及し始めたバックアップ手法です。現在では主流であるとはいえ、そのメリットがまだ浸透していない可能性もあります。
各バックアップ手法の違いについては、次章以降で解説していきます。

さまざまなデータ保存方法

データの保存方法には、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
 

  • HDD・SSD
  • ネットワークHDD
  • クラウド

それでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

HDD・SSD

HDD・SSDの特徴やデメリットは以下の通りです。

保存方法 特徴/メリット デメリット
HDD ・データを記録するためのストレージ
・Hard Disk Driveの略
・磁気ディスクを使用
・外付けのため汎用性があり使いやすい
・安価に利用できる
・個人のデータ管理において主流の方法
・磁気や振動・衝撃に弱い
・耐用年数が3~5年と短い
・自然災害・盗難のリスクがある
SSD ・データを記録するためのストレージ
・Solid State Driveの略
・磁気ではなくフラッシュメモリを使用
・HDDよりも振動に強い
・データの転送速度が速い
・消費電力が少ない
・HDDよりも高価
・書き換え寿命がある
・自然災害・盗難のリスクがある

HDDは安価で使いやすいため、バックアップとして広く使われているストレージです。
ただし、磁気や衝撃に弱く、耐用年数が短いことが難点といえます。一方で、SDDはHDDより衝撃に強く処理速度が速いものの、購入費用はHDDよりも高額です。
HDDとSSDは、ハードディスクを自社で保管・保守するため、自然災害や盗難などのリスクがあることも覚えておきましょう。

ネットワークHDD

ネットワークHDDの特徴やデメリットは以下の通りです。

特徴/メリット デメリット
・ネットワーク(LAN)経由で利用できるHDD
・NASとも呼ばれている
・複数のHDDを搭載できる
・複数人が同じストレージにアクセス可能
・耐障害性が高い
・導入にコストと手間がかかる
・ハードディスクが壊れるとデータが消える
・不正アクセスのリスクがある

ネットワークHDD(NAS)は、遠隔地でのバックアップや複数人の同時にアクセスなど、利便性が高いストレージです。
また複数のHDDにデータを分けて保存できるため、1つのHDDに障害が起きても復旧が可能という耐障害性の高さもメリットといえます。
ただし、複数のHDDを搭載するために物理的なコストや手間がかかるので、導入前にしっかりと検討する必要があります。

クラウド

クラウドの特徴は以下の通りです。

特徴/メリット デメリット
・ネット環境があればアクセスできる
・災害時のリスクを抑えられる
・複数人が同時にストレージにアクセス可能
・データを守る適切な環境が整えられている
・ストレージが足りなくなった場合の追加が可能
・月額費用がかかる
・不正アクセスのリスクがある

クラウドでのデータ保存は、定額制のクラウドストレージサービスを通して利用するのが一般的です。
費用はサービスの内容やデータ容量によって異なりますが、月額数千円程度から始められることが多いでしょう。
 
クラウドは、HDDやネットワークHDDと違って自社に機器を設置しないため、自然災害に強いというメリットがあります。また、月々の利用料以外にコストや場所を必要としないため、空調管理や監視体制などデータを守る環境が整えられるのもメリットといえるでしょう。
ただし、不正アクセスのリスクはゼロではないため、重要なデータにはアクセス制限をかけるといった対策を取るようにしましょう。

クラウドバックアップ

クラウドの強み

ここで、さらに深くクラウドの強みを見ていきましょう。
クラウドでのデータ保存には、以下のメリットがあります。
 

  • 自然災害に強い
  • 運用コストを抑えられる
  • データアクセスの容易性

クラウドでのデータ保存は、HDDやSSDなど物理的な媒体を必要としないため、コストやリスクの軽減が可能です。

自然災害に強い

クラウドでのデータ保存の強みの一つとして、自然災害に強いことが挙げられます。
HDDやSSDによるデータ保存は、地震や火災、水害などで紛失・故障するリスクがあります。紛失してしまった場合、取り戻すことは非常に困難でしょう。故障した場合も、機器のデータ復旧には相当な労力・時間・費用が必要になります。
 
一方で、クラウドへの保存なら災害でデータを紛失する可能性が低いため、データ保護の安全性が高められます。
日本は、近い将来に大きな災害が予想されています。自然災害など物理的なリスクを避ける対策を個々人が取らなければなりません。
クラウドにバックアップを保存することで、たとえ大きな災害があってもデータを強固に守れる可能性が高くなるのです。

運用コストを抑えられる

運用コストを抑えられることも、クラウドでデータを保存する強みです。
HDDやSSD、ネットワークHDDなどのインフラ設備の構築や導入には、多額の費用を必要とします。
場合によっては、数百万円を超える費用が必要になることも珍しくありません。また、メンテナンスや保守のためには専門的な知識を持つ人材も必要です。
 
このように、機器・環境・人材などを自社で確保して運営を続けるには相当なコストがかかります。
対して、クラウドであれば自社にハードウェアを設置しないため、インフラ設備の構築や開発は不要です。保守やメンテナンスも、基本的にクラウドの運営側が担うため必要ありません。
また、ストレージが足りなくなった場合は、必要な分だけ買い足すことが可能です。新たにハードウェアを購入したり、場所を用意したりせずに済むので、無駄な費用が抑えられます。
月額料金など一定のコストはかかりますが、自社の情報量やサービスに応じて費用を抑えた使い方が可能です。

データアクセスの容易性

バックアップの手段にクラウドを選ぶ強みとして、データアクセスが容易になることも挙げられます。ネット環境さえ整っていれば、いつでもどこからでもアクセスできます。
また、自動バックアップ機能を備えているサービスや操作が簡単なサービスが多く、運用しやすい点もクラウドのメリットです。クラウドのバックアップは指定された日時や範囲で自動的に行われるため、バックアップのための人員も用意する必要はありません。
 
さらに、ストレージ容量が不足した場合、HDDやSDDはサーバーの増設やデータ圧縮が必要ですが、クラウドであればサービス運営元への連絡だけで簡単に対処できます。
データの取り出しやすさ、バックアップ作業や容量拡張の簡易性から見ても、クラウドは利便性が高いデータ保存の方法といえるでしょう。

クラウドバックアップ

まとめ

今回は、企業データのバックアップ方法についてお伝えしました。
クラウドでのバクアップにはさまざまなメリットがあるため、会社の規模に関わらず導入を検討してみてください。スターティアでは、お客さまのニーズに即したクラウドバックアップサービスを提供しています。バックアップ体制にお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!

 
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