何年も起業のために準備してきた人もいれば、近年の働き方の多様化により起業を考え始めた人もいるでしょう。
どんな方でも、会社を設立するだけならたった数万円でできてしまいますが、
長く事業を続けていくことはそう簡単ではないことを知っておかなければなりません。
これから起業するというタイミングは、多くの人が夢と希望に満ち溢れていて、マイナス面を見落としがちです。
そこで今回は、企業する前に知っておきたいことを5つご紹介します。
①起業後に10年以上存続できるのは4分の1程度
過去に経済産業省が発表した「中小企業白書」のデータによると、
起業から
1年後に残っている会社や個人事業は約72%、起業3年後の生存率は約50%と、たった3年で半分になってしまうのです。
その後も数字は下がり続け、
5年での生存率は約40%、10年後には約26%となり、4分1程度しか残っていないことになります。
会社ベースと個人事業所ベースでは、会社ベースの生存率は比較的高く、
個人事業所ベースの企業の方が生存率は低くなっています。
会社ベースと個人事業所ベースでは準備にかけた時間が異なることも多く、
しっかりと準備してからスタートすることが多い会社の方が、生存率が高くなっていると考えられます。
個人事業を廃業して会社を設立したり、新しい会社を設立したりと前向きなステップアップを踏んでの廃業もありますが、
いかに事業を継続することが難しいかということが感じられる数字ではないでしょうか。
②貯蓄は1年程度の生活費だけでは足りない場合もある
サラリーマンを辞めて起業をするとなると、最も変化することは定期的に給料が支払われなくなることでしょう。
1年間は無給になっても生活できる資金はあるから大丈夫と思っているとしたら、そうでもない可能性も十分あります。
1年間はそれで乗り切れるでしょうが、1年後にそれだけの生活費が稼げるようになっている保証はどこにもありません。
また、稼げるようになっていたとしても、何かあったときにも安心して暮らせるだけの貯金ができるようになるのは、もっと先かもしれません。
家族がいる場合は尚更です。自分が我慢すれば済む問題ではありません。
③共同経営者との友情がなくなる覚悟をしなければならない
起業をする際、信頼のおける仲間と一緒であることは、何にも変えがたい安心と自信を与えてくれるかもしれません。
しかしその友情がこの先なくなる可能性があることを、覚悟しなければならないでしょう。
「自分たちは大丈夫」といってスタートした友人同士が対立し、友人関係が崩れてしまう例は後を経ちません。
共同経営の場合、舵取り役が複数いる状態です。
同じ方向を向いている間はいいのですが、何らかのタイミングでズレが生じた場合、
瞬く間にその関係性が崩れてしまうことがあります。
共同経営者だけでなく、後々参加してくれた仲間との友情さえ、なくなってしまうかもしれないのです。
④0から1と1から2は全然違う
会社員として新規事業の立ち上げに携わり、その経験をもとに起業を考える人もいるでしょう。
しかし、会社の新規事業の立ち上げと、起業とは全く違います。
起業が0から1を作ることだとすると、会社の新規事業立ち上げは1から2へと進めていくことだといえます。
「いやいや、会社員とはいえ全く新しい事業を立ち上げたんですよ。」と思う人もいるかもしれませんが、
その新規事業には予算が与えられており、これまでの取引先や協力会社の存在が既にあるはずです。
また既に何かしらの関連事業を行っていて、新規事業を展開しようと思える程度の成功をしていることが多いです。
スタート時点で、新規事業に活かせる知識と経験が蓄積されていると考えられます。
そして、例え失敗したとしても、あなたの給与は基本的に保証されるでしょう。
0から1を作ることの想像以上の難しさを、理解しておく必要があります。
⑤人を雇うとあっという間にお金はなくなる
仕事が忙しくなってくると、ちょっとした事務作業を手伝ってもらう人がいて欲しいと思う人は多いでしょう。
最前線で働く人材でないのであればそれほどお金はかからないと思うかもしれませんが、
例えば各種保険料などを含めて20万円で1人雇うと、年間の支出は240万円。
例え思ったように売り上げが上がらなくても、給与は支払い続けなければなりません。
人件費は最も大きな固定費として、会社の経営に重くのしかかることになります。
もちろん解雇するという選択肢はありますが、そう簡単にはいかないのが現実です。
人を雇うときには、慎重にならなければなりません。
最後に
起業をするのであれば、今回ご紹介したような起業の難しさについて理解した上で、万全の準備をしておく必要があるでしょう。思いつきではなく、しっかりと事業計画を練り、
十分な資金、知識、経験、人脈を持った上で起業することが、安定した事業継続のための近道でしょう。
ただし、慎重になりすぎることでチャンスを逃す可能性もあります。
何よりも大事なのは、荒波にもまれる覚悟を持って企業することかもしれませんね。
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資格
一般建設業 東京都知事許可(電気通信工事業):(般-4)第148417号
古物商 東京都公安委員会許可(事務機器商):第304361804342号
労働者派遣事業 厚生労働省許可:派13-316331
小売電気事業者 経済産業省登録:A0689
電気通信事業者 総務省届出:A-29-16266
媒介等業務受託者 総務省届出:C1905391
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