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2023-05-10 08:30:25

【法人向け】業務用空調システムの管理者に課せられる5つの義務とは?

【法人向け】業務用空調システムの管理者に課せられる5つの義務とは?

業務用空調システムには点検義務が課せられています。
とくに、平成27年4月1日施行のフロン排出抑制法がこの理由です。

そのため、業務用空調システムを導入している場合は、管理者が保守・点検を行わなくてはなりません

 

業務用空調システムの管理者とは?

業務用空調システムの管理者は、原則として製品の所有者になります。

ただし、契約書等の書面で保守・修繕の責務を所有者以外が負うという取り決めがある場合は、別の管理者を任命できます。
なお、対象は空調システムだけでなく、冷蔵機器や冷凍機器なども対象になります。
ポイントは“使用”ではなく、あくまで“所有”である点です。

たとえば、テナントに入っている事業者の場合だと、空調システムの所有者はそのビルのオーナーです。
そのため、管理者はビルのオーナーということになります。

一方、リースで業務用空調システムを入れているのであれば、製品の所有者はリース会社です。
しかし、契約を結ぶ際に日常的に使用・管理する人物を管理者にする、という書面を交わした場合には、使用者が管理者になり得ます。

管理者に課せられる5つの義務

業務用空調システムの管理者には、機器の運用から廃棄に至るまでいくつかの義務が課せられます。

1.点検の義務

業務用空調システムの管理者は、定格出力に応じた定期点検を行う必要があります。
多くの方が実施できるのは、簡易点検と呼ばれるものです。

3カ月に1回程度、室内機の異常振動・異常運転を確認。かつ、機器の傷や熱交換器のサビ、周辺を含む油にじみなどをチェックします。

なお、第2種冷媒フロン類取扱技術者の資格を持つ方は3年に1回以上、定格出力7.5kW以上の業務用空調システムの点検が行えるようになります。
もしくは、1年に1回以上、定格出力50kW以上の業務用空調システムを点検できます。

2.使用環境維持の義務

業務用空調システムを適切に運用できるよう、管理者は以下の点に注意し、使用環境を維持する義務があります。

● 機器損傷の原因になるような震動源の周囲に物を設置してはならない
● 点検・修理を行うためのスペースを機器周辺に確保する
● 機器が正しく稼働できるよう周辺の清掃を実施する

当たり前とも言える内容ではありますが、守られていないケースも実際は少なくありません。
適切な設置・使用環境維持を徹底しましょう。

3.漏えいの特定と報告の義務

もしも業務用空調システムの整備会社等からフロン漏えいの報告を受けたら、管理者は漏えい箇所を速やかに特定し、修理を行う義務があります。
なお、業者からの指摘がなかったとしても、たとえば以下のような場合は、フロン漏えいが疑われます。

● 室外機の配管・熱交換器の一部に霜が発生している
● 室内機の熱往還機の一部に霜が発生している

このように、霜の発生は危険のサインです。原因の特定などが難しい場合は、早めに業者へ連絡をしましょう。

4.使用履歴の記録・保存義務

適切な管理のために、管理者は業務用空調システムの点検・修理、フロンの充填、回収といったメンテナンス等を実施した場合には、履歴を記録・保存する義務が管理者にはあります。
なお、以下の書類は3年間の保管が必要です。

● フロン回収の委託確認書
● フロン回収の再委託承諾書
● フロン回収の委託確認書兼引取証明書

また、以下は機器を廃棄するまで保管すべき書類です。

● フロンの漏えい点検記録簿
● フロンの充填証明書
● 回収証明書

5.廃棄に関する義務

業務用空調システムを廃棄する場合は、第一種フロン類充填回収業者への依頼が必要です。
ここでフロンガスを回収してもらった後、機器の廃棄を行う義務があります。
なお、フロンガスの回収依頼をした場合には、工程管理票の交付も求められます。

業務用空調システムの保守・点検は専門家に依頼しよう

業務用空調システムの管理者には、さまざまな義務が課せられます。

しかし、多くの管理者は空調のプロではありません。
そのため、点検をしたとしても見落としが発生する可能性もあります。

とくに業務用空調システムは家庭用エアコンとは異なる部分もあるため、同じようには対応できないでしょう。
万が一異常に気づけず放置し故障となれば、大きな修理費用がかかってしまいます。

こうした事態を考えるのであれば、業務用空調システムの保守・点検は、専門業者に依頼するのがおすすめです。
とくに、ガスの補充頻度が増えてきたり、購入から長い期間が経ってエアコンの効きが悪くなったりしている場合は、早めの対策が重要です。

ビジ助では、業務用エアコンの保守・点検サービスを実施しています。

上記に心当たりがある方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

まとめ

業務用空調システムの保守・点検は、管理者に課せられた義務です。
ただし、内容はそこまで難しいものではなく、通常運用であれば問題なく対処できるでしょう。
一方、なかにはプロによる対応が求められるケースもあるため、状況に応じて専門業者への相談もご検討ください。

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