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お役立ち記事

2020-11-02 11:11:15

パワハラマネージャーにならないためのアンガーマネジメント

上司と部下

 
さまざまなハラスメントが問題となる昨今。
一昔前であれば問題にならなかったようなことでも、「パワハラ」と言われてしまう可能性があります。
パワハラマネージャーと言われないようにするには、怒りをコントロールすることが1つのポイント。
そのためのアンガーマネジメントをご紹介します。

アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメント(Anger management)とは、怒りやイライラするといった感情をコントロールするための心理療法プログラムです。
怒りやイライラをコントロールすることで、それらの感情による衝動的な言動を抑制することができます。
1970年代にアメリカで生まれ、日本でも教育やビジネスの世界で浸透してきています。

アンガーマネジメントのメリット

怒りを感じにくくなり、ストレスが減る

怒りの頻度が減り、怒りの強さが和らぐことにより、日頃感じるストレスの軽減につながります。
ストレスが減ることで、精神面だけではなく体調面にも良い影響を与えることができます。
怒りを感じにくくなるだけでなく、楽しさや嬉しさといったポジティブな感情を感じやすくなる場合もあります。

仕事の生産性が高まる

怒りの感情に振り回されないことで、仕事に集中することができ、
判断も的確に行うことができるので、仕事の生産性が高まります。

パワハラの防止になる

怒りに任せた言動は、時に人を傷つけたり、圧力をかけたりしてしまうことになります。
怒りの感情をコントロールできることで、パワハラを防止できます。

冷静な対応により、教育や指導の質が向上する

冷静に部下の話を聞いたり、状況を把握したりすることができるので、教育や指導の質が向上します。

多様性を受け入れやすくなり、視野が広がる

自分と違う考えや意見に対して、反論の気持ちや怒りの気持ちを感じる人は多いです。
アンガーマネジメントにより、怒りの感情をコントロールできると、多様性を受け入れられるようになり、視野が広がります。

周囲と良好な人間関係が築ける

感情が落ち着いていると、部下だけではなく、家族や友人知人とも良好な関係を築くことができます。

怒り自体は必要な感情であることを知る

怒りを感じている時、正直、心地よくはありませんよね。不快な気持ちと言えると思います。
しかし、怒りを感じること自体は悪いことではなく、人間として自然な感情なのです。
怒りを感じている自分を責める必要はないのです。

自分の怒りの感情を知る

怒りをコントロールするために、まずは自分自身が何に対して、
どんなタイミングで怒りを感じているのかを理解する必要があります。
そして、その怒りの原因はどこにあるのか、どこから生まれたものなのかを知り、
それに対して怒りを抑えたり、癒す方法を考えたり、前向きな気持ちに切り替えたりする方法を探ります。

また、自分の怒りの感情が、自分自身や周囲に対してどのような影響を与えているのかを考えます。
客観的な視点を持つことにより、怒りをどのようにコントロールすることが適切であるのかがイメージできます。

こうして自分の感情や価値観を深く理解することは、他者への理解につながります。
他者の理解や受容ができると、自分の価値観とのギャップによる怒りを減少させることができるのです。

実践的なアンガーマネジメント

アンガーマネジメントは、日々の実践により身につきます。
ここでは怒りを感じたときの実践的な対処法についてご紹介します。

6秒数えて我慢する

怒りを感じてカッとなると、そこからの6秒間が怒りのピークであると言われています。
ということは、この6秒間を乗り越えることができれば、怒りが行動として現れるのを防ぐことができるということです。
6秒たてば、怒りの感情をコントロールしやすくなります。

怒りを感じたら、6秒間カウントしましょう。1から順にカウントする方法では、
怒りから意識をそらすことが難しいかもしれません。
その場合は、100から15を順に引いていく、3・6・9・・・と3の倍数でカウントするなど、
6カウントに集中できる方法をとってみましょう。

その場を離れる

物理的にその場を離れてしまうことで、他者に怒りの感情をぶつけてしまうことを防ぐことができ、
怒りの原因から距離を置くことで心を落ち着かせることができます。

怒りに点数をつける

その時感じた怒りに点数をつけてみましょう。
人生最大の怒り10点として、今感じている怒りを点数化します。
そのタイミングで、もしそれほど高い点数がつかないのであれば、
「怒るほどのことではない。」「これくらいは我慢できる。」と考えられるようになったり、
客観的に自分を分析することで怒りをコントロールしやすくなったりします。

価値観や信念に柔軟性を持たせる

人はそれぞれに価値観があるのは当然であり、信念を持つことは大切なことです。
しかしそれに固執し過ぎてしまうことで、それに反することに怒りを感じやすくなってしまいます。
そもそも、自分の価値観や信念が全てではなく、正しいわけではありませんよね。

「〜すべき」「〜しなければならない」という考え方をしないようにする
のも、1つの方法です。

あなたが自分の価値観を大切にしたいように、周囲の人間も同じように自分の価値観を大切にしています。
そのことを理解し、自分の価値観や信念に固執せず、柔軟性を持って許容範囲を広げていきましょう。
許容範囲が広がれば広がるほど、怒りを感じにくくなるでしょう。

他者をコントロールしようとしない

先ほどの価値観の話にもつながりますが、自分の価値観と違うことに怒りを感じているということは、
自分の価値観を相手に押し付けているということでもあります。
自分自身が他者によって変わることが難しいように、自分を変えることはできても、
他者をコントロールすることは非常に難しいことです。難しいからうまくいかず、余計にイライラしてしまうのです。

怒りを感じたら、他者をコントロールしようとしていないかを客観的に判断しましょう。
そして、他者のコントロールはできないことを思い返し、
相手の考えに寄り添いながら進む方法を考えるようにしてみてください。
相手が人ではない場合でも、それが自分でコントロールできないのであれば怒りをぶつけても仕方がなく、
放置するしか方法はないのです。

スイッチを切り替える

とある状態で、どうしてもうまく前に進めなくなってしまった場合、
無理やりにそれを進めても怒りは膨らむばかりになってしまうこともあるでしょう。
そんな時は思い切ってスイッチを切り替え、全く違うことへ意識や行動を持って行ってしまいましょう。

例えば、全く部下に自分の思いが伝わらない状況があったら、その日はそのことについての解決は諦めて、
「今夜は家族とおいしいものでも食べに行こう!」と考えてしまうというようなことです。
一度スイッチを切り替えることで、また別の解決策を持って、同じ問題に向き合うことができるようになります。

アンガーマネジメントを身に付ける方法

アンガーマネジメントは、日々の積み重ねによって身につくものであることは、先ほどもお伝えしました。
しかしその他にも、セミナーに参加したり、研修を受けたりすることで、
より深くアンガーマネジメントについて理解することができるでしょう。
アンガーマネジメントに関する書籍も多数出ていますので、
あまり時間とお金をかけられないという方は、1冊本を読むことからスタートしても良いかもしれません。

あなたが経営者であれば、会社として、管理職などに対して研修を行うのも有効です。
パワハラ問題が表面化してからでは遅いので、特に問題が起こっているように見えない段階から、
こうした研修をしておくことが望ましいでしょう。

アンガーマネジメントを身につけるべき対象

結論からいえば、全ての人であると言えるでしょう。
ただし、特にアンガーマネジメントを身につけるべき対象はいるといえます。

立場には、それだけで圧力を感じさせてしまうことがあります。
よって、ちょっとした怒りの感情で部下に接しただけでも、パワハラだと思われる可能性があります。
まずは管理職からアンガーマネジメントを身につけておくべきだと考えられます。

次に、怒りやすい人、同僚とぶつかることが多い人、常にイライラしているような人です。
例え誰かを指導する立場でなかったとしても、周囲の人に悪影響を与えますし、
本人も仕事に集中して良いパフォーマンスができないでしょう。

他には、意外かもしれませんが、自分の感情をあまり表現しないタイプの人です。
このようなタイプは、無理をして感情を抑え込んでいたり、
自覚はなくても知らず知らずのうちの大きなストレスを溜め込んでいる可能性があります。
そのままにしておくと、いつか怒りが爆発したり、心の病にかかってしまうことも考えられます。

最後に

部下にキツく当たってしまう、カッとなったら感情を爆発させてしまう、
という自覚がある人は、すぐにでも今回ご紹介した方法を実践してみてください。
6秒間我慢する方法は、特に即効性を感じてもらえる人が多いと思います。
我慢というと辛そうに感じるかもしれませんが、怒りが湧いてきた後怒りを爆発させないことは、
結果的にストレスを減少させ、疲れも減少させることができるのです。

初めはかなり意識をして行う必要がありますが、習慣づけることができたら、怒りの頻度が減っていることを実感できるでしょう。

パワハラ上司になる前にアンガーマネジメントを身につけ、自分自身とも周囲とも良い関係性を築いていきたいものですね。

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