出張経費には、交通費や宿泊費、出張手当など様々な費用が含まれます。
従業員の頻繁な出張が必要な場合、そのコストは膨らみますよね。
実はこの出張経費、比較的取り組みがしやすく、今の経費精算方法などを見直すことで、削減することができるのです。
そのポイントと方法についてご紹介しましょう!
出張経費を見直すときの4ポイント
①出張経費の現状把握
ポイントの1つ目は、出張経費の現状を正しく把握することです。
そもそも出張はどれくらい実施されているのか、交通費、宿泊費はそれぞれいくらかかっているのか、
出張手当は適正なのか、出張経費について従業員の不満はないのかなどを確認しましょう。
そして、出張経費の精算方法などについても改めて整理し、問題点がないかどうかを検討してみましょう。
②業務コストも考慮する
ポイントの2つ目は金銭的コストだけでなく、業務コストについても考慮すべきであることです。
いくら金銭的コストが削減できても、そのために増えた業務があまりにも多いのであれば、意味がありません。
金銭的コストの削減と業務コストとのバランスを考えて出張経費を削減する必要があります。
ポイント③モチベーションの維持
ポイントの3つ目は従業員のモチベーション維持です。
企業は、従業員によって成り立っており、そのモチベーションは生産性に大きく影響します。
例えば、これまで高すぎたとしても急に出張手当が大きく減ってしまったり、
宿泊する宿の利便性や快適性が下がってしまったりすると、出張や仕事へのモチベーションが下がってしまう可能性があります。
従業員が気持ちよく働ける、出張に行けることを前提に見直す必要があるでしょう。
④出張の必要性の検討
ポイントの4つ目は、出張の必要性について検討することです。
少し調整することで日帰りが可能であったり、そもそも日帰りで十分な距離と時間であるにも関わらず、
なんとなく宿泊を伴う出張をしている場合があります。
宿泊を伴う出張を行う場合の移動距離や業務終了時間などについても検討することも、出張経費の削減におけるポイントになります。
またそもそも、その出張自体が本当に必要なのか、別の方法で対応できないかも同時に検討しましょう。
出張経費を削減する具体的な方法8選
ここからは出張経費を削減する具体的な方法をご紹介します。
出張経費の見直しポイントを踏まえた上で、自社にとって最適な方法を検討してみてください。
①「出張旅費規程」を整備する
出張経費は、飛行機代や新幹線代などの交通費、ホテルなどの宿泊代がメインとなりますが、
日当(出張手当)も経費扱いすることができます。
出張手当とは、出張に対する慰労や経費以外に発生する費用(食事代)に対する手当です。
出張中はみなし勤務となり残業代がつかない会社も多く、移動の負担もありますので、
この出張手当の有無が従業員のモチベーションにも関連してくるでしょう。
ただし、出張手当を経費にするためには、「出張旅費規程」において出張手当の整備がされており、
規定通りに運用されている必要があります。
「出張旅費規程」とは、出張経費や出張手当の取り扱い、手続きなどをルール化したもので、会社ごとに自由に設定することができます。
自由に設定できるとはいえ、出張手当の金額は一般的に認められる金額である必要があります。
出張手当てが経費となることのメリットは大きく2つあります。
1つ目は企業側が出張手当を経費計上できることで、消費税・法人税の節税をすることができることです。
2つ目は従業員側にとって、給与として支払われないため、所得税と住民税の課税がされないことです。
このように、「出張旅費規程」を整備することで、企業としては消費税・法人税の節税によりコスト削減ができますし、
出張に関するトラブルを想定してルール化しておくことで、後々トラブルが起こることを防ぐこともできるでしょう。
②新幹線の回数券を利用する
実費精算となると、金額は気にせずに一番手間がかからない方法で新幹線切符を購入している従業員も多いと思います。
これを回数券の支給に変更することで、例えば大阪―東京間の通常期の正規料金は14,720円ですが、
回数券であれば13,940円ですので、780円安く移動できます。
一回の金額はさほど大きくないと感じるかもしれませんが、回数が重なれば大きな金額となります。
従業員にとっては、回数券分の経費精算が不要になるというメリットがあります。
ただし、同じ区間を一定期間にある程度の回数移動する場合に限られます。
③法人のJR東海エクスプレスカードを利用する
東海道・山陽新幹線の利用が多い場合、法人でJR東海エクスプレスカードを利用することもおすすめの方法です。
東海道・山陽新幹線は、西は博多駅から東は東京駅までをカバーしています。
JR東海エクスプレスカードは年会費が1枚あたり1100円かかるものの、新大阪―東京間の利用はいつでも1100円安くなります。
さらに前々から予定が決まっている場合かつ指定された時間帯で移動できる場合は早特を利用することでき、
新大阪―東京間で3000円以上安く利用することも可能です。
また変更手数料が何回でも無料なので、変更手数料分もコストを削減することができます。
さらにキャンセルすることになっても、キャンセル料もお得です。
費用以外の面でもメリットがあります。
P Cやスマートフォンから簡単に座席予約や変更ができますし、チケットレスでスピーディーに乗車することができます。
窓口に並んでいる時間をなくせることは、費用を抑えることと同じくらい価値があるのではないでしょうか。
そして、法人として利用することで、従業員の出張データを把握しやすくなり、
一括後払精算によって支払い作業が効率化できる上に、従業員は立替える必要がなくなるのです。
④飛行機ならL C Cも利用する
出張の時はL C Cを利用していないという企業もあるかと思います。
LCCの発着が多い空港が近くにあるかどうかという立地条件もありますが、可能であれば積極的にLCCも利用しましょう。
LCCはもともとの価格が安い上に、時期やタイミングによってより安く、最大で8割引の価格で利用できるケースもあるのです。
特に平日にお得な設定が多いです。
格安航空券ではなくとも、早割を利用するとお得に航空機のチケットを手配することも可能です。
しかしこうした格安プランにはキャンセルや変更ができないなどの制限があるので、その点を考慮した上で利用する必要があります。
⑤宿泊費の一律支給をやめる
宿泊費について、一律8000円、10000円といった形で支給している場合は、
上限を設定した上で実費精算にすることで、宿泊費のコストを削減できる可能性があります。
ただし、適正な上限金額を設定しておかなければ、従業員に負担を強いることになってしまう可能性があります。
出張する地域によって上限金額を変更するなど、工夫する必要があります。
⑥宿を会社で手配する
宿泊費に設定している上限より遥かにやすい費用で宿泊できる場合があっても、制限内でどの宿泊施設を選ぶかは従業員に任されています。
そのため、会社側で宿を手配することで宿泊コストを抑えることができる場合があります。
ビジネスホテルに限らず、民宿や小さい旅館などを含めて探すこともできますし、従業員が上限に合わせて食事付きや金券付き、
ポイントの付加といったプランで予約していた場合は、そうした付加価値を外して同じ宿をより安く予約することができます。
ただし、あまりに手配数が多い場合は、従業員に手配を任せた方が業務コストとのバランスがとれるかもしれません。
⑦出張手配を外部委託する
旅行代理店や出張手配を専門とした企業に、出張手配を委託する方法です。
手数料などがかかってくるものの、個人手配や企業での手配よりも安い交通費、宿泊費、プランで予約することができる可能性もあり、
総合的に考えるとコスト削減につながる場合があります。
また、業務コストを完全にカットできることは大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、ある程度の出張経費ボリュームがある前提となります。
⑧WEB会議を導入する
新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワークが広がり、
企業間での訪問も差し控えることが推奨されたことや県外移動の自粛期間があったことにより、WEBによる会議の導入が進んでいます。
すでに社内会議などで実施しているところもあるかもしれません。
出張には大きく分けて、客先に出向く出張、企業内の別支店の会議などに出席するための出張、現場に出向く出張があると思います。
この中で現場に出向く出張は、その場に行って確認しなければいかないことがある場合、WEBに置き換えるのは難しいでしょう。
しかし会社内の会議であれば、わざわざ移動をしなくても、WEB会議で十分ということもあるのではないでしょうか。
もし、コロナ禍においてこうした会議を実行したということであれば、
今後もそれをスタンダートにすることで、出張経費を大きく削減することができるでしょう。
最後に客先に出向く出張ですが、これは相手次第という面がどうしてもありますね。
もし先方からWEB会議の提案があれば、その流れを定着させることで、今後のコスト削減になります。
また、コロナ禍という非常時においては、こちらからウェブ会議の提案をすることもできるかもしれません。
移動時間を短縮することで、よりきめ細やかなフォローや提案ができれば、コスト削減をしつつ、より良い関係性を築ける可能性もあるでしょう。
「Web会議をスムーズに進めるポイント8選」の記事はこちら
最後に
出張経費の削減は、その回数やコストによっても、取り組む方法が変わってくると思います。
そして、従業員が出張経費について、出張手当や宿泊費の一律手当をモチベーションとしているのか、
出張手配や経費精算を手間だと思っているのかなど、どのような部分がそれぞれプラスなのか、マイナスなのかによって、
取り組むべき方法は変わってくるでしょう。
出張に関する情報を一度整理し、従業員の意見も取り入れて、最適な出張経費の削減に取り組んでくださいね。
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資格
一般建設業 東京都知事許可(電気通信工事業):(般-4)第148417号
古物商 東京都公安委員会許可(事務機器商):第304361804342号
労働者派遣事業 厚生労働省許可:派13-316331
小売電気事業者 経済産業省登録:A0689
電気通信事業者 総務省届出:A-29-16266
媒介等業務受託者 総務省届出:C1905391
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