ファイルをメールで送信しようとして失敗した経験はありませんか?
特に大容量のファイルはメールではうまく送れないケースがあります。
こちらでは、大容量ファイルをメールで送る場合の注意点とメール以外の方法についてお話しします。
大容量ファイルをメールで送れないのはなぜか
メールで大容量のファイルを送ることができないのはなぜなのでしょうか。
その原因は大きく分けて、メール用サーバー容量制限と通信契約上の理由の2点が挙げられます。
以下では、それぞれの理由について詳しく解説します。
メール用サーバーの容量制限のため
メールで大容量ファイルを送ることができない主な原因が、メール用サーバーの容量制限です。
メールサービスはサーバーへの負荷を軽減するため、ユーザーごとに利用できる容量の上限が定められています。
送り先のサーバーの容量制限を超えるサイズのファイルを送ろうとすると、受け取りが拒否されてしまうのです。
現在の一般的なメールサービスでは、容量上限が20~25MBに設定されています。
古いサービスであれば、3MBが上限のケースもあります。
また、メールボックス全体に容量上限が設定されている点も注意が必要です。
例として、メールボックス全体の容量上限が100MBの場合、10MBのファイルが添付されたメールを10通受信すると、それ以上はファイルを受け取ることができません。
自社のファイルを受け取ってもらえたとしても、他のファイルを受け取れなくなってしまう可能性があります。
相手に迷惑をかけてしまうという点でも、大容量ファイルをメールで送るのは好ましくありません。
受信端末・通信契約上の理由から
近年はビジネスにおいてスマホ・タブレットを利用するケースも増えてきています。
これらのモバイル端末でメールを開くケースも少なくありません。
その際に注意していただきたいのは、一般的なモバイル通信には月ごとに使用できる通信量の上限が設定されている、という点です。
モバイル通信を行っている端末でメールに添付された大容量ファイルを開いた場合、その月の通信量の大部分を消費してしまうこともあります。
モバイル通信量が契約している上限に達すると、通信速度が著しく遅くなり、ビジネスにおいてストレスなく通信するのが困難になってしまうケースがあります。
メールでの大容量ファイル送信は、スマホ・タブレットなどを使っている人への配慮という点でも控えるべきでしょう。
大容量ファイルを送るための方法①ファイルサイズを小さくする
大容量ファイルを送るための方法として最初に挙げられるのが、メールで問題なく送れるサイズまでファイルサイズを小さくすることです。
その方法としては、主に「ファイルの圧縮する」「解像度を下げる」という2種類があります。
ファイルを圧縮する
圧縮はファイルサイズを小さくするための代表的な方法です。
圧縮とは、ファイルを構成するデータをコンパクトにすることでファイルサイズを小さくする手法です。
圧縮したファイルは、「解凍」することでもとに戻すことができます。
圧縮にさまざまな形式がありますが、なかでも一般的なのがzip形式です。
Windowsでは、デフォルトでzip形式への圧縮機能をカバーしています。
圧縮したいファイルを右クリックし「圧縮」をクリックするだけで、圧縮されたフォルダが生成されます。
zipでの圧縮はファイル送信で一般的な方法ですが、企業によってはzipファイルを受け取っていないこともあります。
主に、モバイル端末での解凍に手間がかかることや、マルウェアの侵入を警戒していることなどが理由です。
事前にzipファイルを送信してもよいか相手に確認し、拒否された場合は別の方法を考える必要があります。
解像度を下げる
画像ファイルは高画質になるほどファイルサイズが大きくなってしまいます。
しかし、用途によってはそこまで高画質の画像は必要ないケースもあるでしょう。
その場合は、解像度を下げることでファイルサイズを小さくするのが一般的です。
4096×3072ドットのデジカメで撮影した写真を添付ファイルで送るケースを想定してみましょう。
被写体の様子を簡単に確認したいといった目的であれば、ここまで大きいサイズの写真は必要ありません。
縦横を1/4にすれば、単純計算でファイルサイズは1/16程度になります。
現実的にメールに添付できるサイズまで小さくすることも可能です。
大容量ファイルを送るための方法②メール以外のサービスを使う
極度に大きいファイルは、上述したファイルサイズを小さくする方法を実施してもメールで送れるようなサイズにするのは困難です。
そのため、メール以外の送信方法を検討する必要があります。
大容量ファイル送信では、以下のようなサービスが利用されています。
大容量ファイル送信サービスを使う
大容量ファイル送信サービスとは、ファイルを専用のサーバーにアップロードし、そのファイルへのリンクを生成するサービスのことです。
ファイルを送りたい相手にそのリンクを教えてダウンロードしてもらいます。
専用サーバーは大容量ファイルの格納に対応しており、プランによってはアップロードするファイルサイズが無制限のケースもあります。
サーバー容量を気にせず大容量ファイルを送れる方法ですが、アップロード・ダウンロードに時間がかかる点に注意が必要です。
通信が安定しており、なおかつ時間に余裕がある状態でアップロード・ダウンロードする必要があります。
また、通常はダウンロード期限が設けられているため、相手には早めにダウンロードしてもらわなければなりません。
代表的なサービス
ギガファイル便、データ便、firestorage など
チャットサービスを使う
多くのビジネスチャットサービスにはファイル送信機能が搭載されています。
こうしたサービスによってファイルを送信するのも一般的です。
チャットサービスは、相手がファイルを確認したかレスポンスですぐにわかる点が魅力です。
また、ファイルの送信履歴が記録として残るため、後から容易に確認できます。
一方で、大容量のファイルを送る場合はサーバーの容量がネックになることもあります。
サーバー容量の上限を上げたい場合は、有料プランへの切り替えなどが必要です。
代表的なサービス
Chatwork、Slack、Microsoft Teams、LINE WORKS など
共有クラウドストレージを使う
クラウドストレージとはインターネット経由でアクセスできるクラウド上の記憶領域のことです。
複数人で利用できるため、社内のファイル共有に活用できます。
また、社外へのファイル送信で使うことも可能です。
一般的なクラウドストレージサービスでは、アップロードしたファイルのURLを発行できます。
そのURLを教えれば、任意の相手にファイルをダウンロードしてもらえます。
ローカルのフォルダと同じような感覚で、共有クラウドストレージのフォルダを使うことも可能です。
ある士業の事務所では、クライアントとの資料共有をメールからクラウドストレージに切り替えています。
同じフォルダで資料を共有するためITに詳しくないクライアントでも使いやすく、業務効率を向上したそうです。
また、グループ会社含めた社内のデータ共有を自社サーバーからクラウドストレージに切り替えた大企業の例もあります。
クラウドストレージへの切り替えによって、外出先や休日にファイルを確認できないという問題が解決されました。
また、新型コロナウイルスの影響により困難になった対面でのやり取りも、多くがクラウドストレージでのファイル共有で代替されました。
代表的なサービス
Google Drive、OneDrive、Dropbox、セキュアSAMBA など
物理的に届ける
非常にサイズが大きく圧縮も困難な場合、またセキュリティリスクを警戒しなければならない場合などは、ファイルを物理的に届けることもあります。
メモリ、DVD-ROMなどのディスク媒体を使用するのが一般的です。
また、ファイルではなく、文書や写真などを直接印刷して送る方法が選ばれることもあります。
サービスを選択する上での注意点
大容量ファイルを送るサービスを選択する上で知っておいていただきたい注意点をご紹介します。
SSLによる暗号化
SSLとは、サーバーとの通信内容を暗号化する技術です。
SSLによって通信が暗号化されていれば、データの漏えい、改ざんといったリスクが大幅に軽減されます。
ビジネスで送信するファイルはセキュリティリスクを警戒しなければならないため、SSLでの暗号化を実施しているサービスを選びましょう。
パスワード設定の可否
ファイルをダウンロードするパスワードを設定することで、第三者へのファイル流出を防ぐことにつながります。
URLだけ知っていても、パスワードを入力しなければファイルをダウンロードすることができません。
URLを誤送信するヒューマンエラーも考えられるため、パスワードを設定できるサービスを選んでおくとより安心です。
また、その際はURLを知らせるメールとは別の便でパスワードを送付しましょう。
ダウンロード回数・期間制限
ファイルはアップロードされている期間が長いほど多くのリスクにます。
ダウンロード回数・期間に制限を設けることで、不正にファイルがダウンロードされるリスクを軽減可能です。
ログの管理機能
アクセスやダウンロードのログを閲覧することができれば、ファイルの授受を容易に確認できるため便利です。
また、万が一ファイルが流出した場合も、ログを見ることでダウンロード先を追跡できます。
法人向けファイル送信サービスがおすすめ
現在は、さまざまなファイル送信サービスが提供されています。
無料で利用できるものもありますが、過去に、ファイル送信サービスで情報漏えいが発生した事例もあります。
ビジネス上のファイル送信で利用する場合は法人向けのサービスや法人向けプランを選びましょう。
法人向けのサービスはビジネス利用を想定して数百GBの大容量が利用上限として設定されています。
また、暗号化・アクセス権設定・ログ管理など、セキュリティ面でも堅牢です。
データのバックアップなど、便利な機能もあります。
法人向けのサービスは個人のものよりもコストがかかりますが、それに見合った利便性と安心感があります。
業務で利用する場合は、ぜひ法人向けサービスの契約をご検討ください。
まとめ
テキストファイルであればファイルサイズは小さいため、そのままメールで送信してもさほど問題にはなりません。
しかし、業種によっては画像・動画などサイズが大きいファイルの送信が必要になることもあるでしょう。
今回ご紹介した大容量ファイル送信の方法は、多くの業界で役立つ知識です。
近年は社内外のデータのやり取りに共有が簡単なクラウドサービスが利用されています。
スターティアでは、大容量ファイルの送受信にご活用いただけるクラウドサービスを提供中です。
メールでのファイルの送受信が煩雑だと感じている企業様や、今よりも手軽に大容量ファイルを送信したい企業様は、ぜひご相談ください。
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資格
一般建設業 東京都知事許可(電気通信工事業):(般-4)第148417号
古物商 東京都公安委員会許可(事務機器商):第304361804342号
労働者派遣事業 厚生労働省許可:派13-316331
小売電気事業者 経済産業省登録:A0689
電気通信事業者 総務省届出:A-29-16266
媒介等業務受託者 総務省届出:C1905391
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