ビジネスフォンは、複数の内線・外線を共有できる点が特徴です。
通常、オフィスには複数台のビジネスフォンが導入されますが、導入するビジネスフォンの台数はどのように決めるべきなのでしょうか。
こちらでは、必要なビジネスフォンの台数の決め方やオフィスの規模に応じた台数の目安について解説します。
必要なビジネスフォンの台数の決め方
ビジネスフォンの台数を闇雲に決めるのはおすすめできません。
オフィスでの電話の利用頻度に対して台数が少なければ、問い合わせ対応業務や連絡が滞ってしまいます。
一方で、多すぎる場合も導入コストが無駄になってしまうでしょう。
ビジネスフォンを導入する場合は、最適な台数を慎重に決めることが大切です。
オフィスで必要なビジネスフォンの台数を決める基準をご紹介します。
各社員が電話を頻繁にする場合はデスクの数だけ必要
例として電話営業を頻繁に行うオフィスを想定してみましょう。
この場合は各社員が待機せずに電話を使えるように、各デスクに対して1台ずつビジネスフォンを設置するのが妥当です。
その他の業種でも、社員の業務で電話連絡や電話応対が大部分を占めている場合は、デスクの数だけビジネスフォンが必要になるでしょう。
電話する人数が5割程度であればビジネスフォンの数も半分に
オフィス内にいる社員の半分程度が電話を使う場合は、1人につき1台のビジネスフォンは必要ないでしょう。
ビジネスフォンの数も全社員の半分程度に抑えられます。
デスクを隣接させて2台設置している場合は、デスクの中間位置にビジネスフォンを配置すると2名の社員が無理なく使えます。
将来的な増員・規模拡大も考えて導入台数を検討
ビジネスフォンの導入台数を決める際は、将来的な事業展開を考慮することも重要です。
現状は社員数が少なく、少数のビジネスフォンしか必要ないとしても、将来的には増員する可能性もあります。
ビジネスフォンが増設可能な台数に制限があるため、増設する場合は既設のビジネスフォンも含めてすべて入れ替えが必要になるケースがあります。
そうなると、コストを抑えようとしたことが裏目に出てしまうため、最初から増員や規模拡大のことを考えて導入台数を検討しましょう。
デスクだけではなく会議室への設置も忘れずに
ビジネスフォンの導入台数を検討する際に、社員のデスク意外にも設置場所としてプラスアルファで考えなければならない場所があります。それが、会議室です。
ビジネスフォンの台数は、各デスクに設置する数だけではなく、会議室に設置する台数も加えて決定するのが一般的です。
その他に、ビジネスフォンが必要な場所として受付などが挙げられます。
ビジネスフォンを導入する場合はチャンネル数も重要
ビジネスフォンを導入する場合はチャンネル数について検討することも重要です。
以下では、チャンネル数の概要や必要なチャンネル数の考え方について解説します。
チャンネル数とは
チャンネル数とは、同時に通話可能な数のことです。
例として、3人が同時に通話できる場合は、チャンネル数が3つあるということになります。
電話回線やビジネスフォンの数とチャンネル数は一致していない、という点はあまり知られていません。
つまり、ビジネスフォンを5台導入したとしても、5台で同時に通話できるわけではないのです。
ビジネスフォンを複数台導入する際は、必要なチャンネル数についても合わせて検討しなければなりません。
規模・人数に応じた必要なチャンネル数
上記のとおり、ビジネスフォンを導入する際は同時に必要なチャンネル数についても検討します。
一般的なチャンネル数の目安は、オフィスにいる社員数の3分の1です。
つまり、社員が6人の場合は2チャンネルが目安ということになります。
ただし、電話を使用する頻度が多い場合はその限りではありません。社員の2分の1程度のチャンネル数が必要な場合もあります。
また、検討中に忘れがちなのが、複合機やコピー機でFAXを送受信する際にも1チャンネル消費する点です。
オフィスでの電話の頻度と、FAXの送受信を合わせて柔軟に検討しましょう。
なお、電話回線にはアナログ、ISDN回線、ひかり電話といった種類があり、それぞれ1回線のチャンネル数が決まっています。
アナログ回線は1チャンネル、ISDN回線は2チャンネル、ひかり電話は最大300チャンネルです。
つまり、ビジネスフォンを複数台導入する場合は、ビジネスフォンの台数とチャンネル数だけではなく、回線の種類と回線数も決めなければなりません。
先に回線の種類について決めると混乱しがちです。
そのため、ビジネスフォンの必要数やチャンネル数を決めたうえで、回線について決めるのが一般的です。
各回線は月額料金や通話料が異なるため、入念にコストシミュレーションを行ったうえで検討する必要があります。
チャンネル数は主装置によって変わる
チャンネル数を決める際にもうひとつ検討しなければならない要素が主装置です。
主装置とは、各ビジネスフォンを接続する電話交換機のことです。
内線・外線の接続や切り替えといったビジネスフォンの基本的な機能は、主装置があることによって利用できます。
電話番号を記録する機能も主装置によって実現されているビジネスフォンの機能のひとつです。
ビジネスフォンは本体と主装置の組み合わせによって機能します。一般的に言われる「ビジネスフォン」とは、電話機本体と主装置のセットのことです。
主装置によって、利用可能な電話機の台数やチャンネル数は決まっています。
そのため、後から主装置の制限を超えるチャンネル数や電話機の台数を利用したい場合は、主装置自体を含めて入れ替える必要があります。
オフィスの規模に応じたビジネスフォン選びの目安
「自社のオフィス規模であれば、どの程度のビジネスフォンを導入するのが適切なのか?」と悩んでいる方は多いかもしれません。
以下では、必要なビジネスフォンの台数の目安を、小規模・中規模・大規模と3種類のオフィス規模に分けて解説します。
20名未満の小規模オフィス
20名未満の社員が勤務している小規模なオフィスであれば、ビジネスフォンの台数は1~20台で導入するのが一般的です。
業務中で日常的に電話をする場合は、社員数相当のビジネスフォンが求められるでしょう。
対して、2名につき1台程度のビジネスフォンで十分な場合もあります。
どの程度の頻度でビジネスフォンを使うのかイメージしたうえで、必要な台数を検討してください。
20名以上の中規模オフィス
20名以上の中規模オフィスにおいても社員数と電話の利用頻度でビジネスフォンの台数を決める点は変わりません。
ただし、オフィスが広くなってくることが予想されるため、一桁台のビジネスフォン数では不都合を感じることが多くなるでしょう。
一概には言えませんが、10台程度を下限とするのが一般的です。
各社員が電話営業を行う場合は、30台程度のビジネスフォンが必要になるケースもあります。
なお、業種によってはビジネスフォンの搭載機能にも注目してください。
とりわけ外線間転送やボイスメールは、営業が主体のオフィスで役立ちます。
100名以上の大規模オフィス
100名以上の社員が勤務する大きなオフィスであれば、10~30台のビジネスフォンが必要になってくるでしょう。
社員の大多数が電話を使う場合は、さらに多くのビジネスフォンが必要です。
また、ワンフロアに多数のオペレーターが勤務するコールセンターなどでも多くのビジネスフォンが必要です。
デスクの数に対して、何台のビジネスフォンが必要なのか検討してください。
将来的にさらなる増員を予定している場合は、最大接続数に余裕のあるビジネスフォンを選びましょう。
小規模オフィスは家庭用電話機でも対応可能?
ここまでは、「オフィスにはビジネスフォンを導入する」という前提でお話ししてきました。
一般的には「電話機」と聞くと家庭用電話機を思い浮かべる方が多いかもしれません。
電話を日常的に使うような業務で、さらに大規模なオフィスであれば、ビジネスフォンでなければ対応できないケースが多くなってくるでしょう。
では、小規模なオフィスであれば家庭用電話機でも対応可能なのでしょうか。
家庭用電話機であっても、電話の件数が少ない場合はオフィス用として十分使用に耐えるでしょう。
家庭用電話機からビジネスフォンへの切り替えを検討する基準となるのが、勤務している社員の人数です。
また、2人以上の社員が電話を使う必要が出てきたタイミングも、ビジネスフォンへの切り替えを検討していくべきと言えます。
家庭用電話機の場合、子機を含めて基本は2台です。
電話機を使うたびデスクを離れることが社員のストレスになってきている場合は、ビジネスフォンで電話機の数を増やすべきでしょう。
また、家庭用電話機は接続できる回線が2回線に制限されていることから、複数人で電話機を使うことがどうしても難しくなってきます。
取引先から「電話がつながらない」と言われる、FAXを使うために他の人の電話が終わるまで待機しなければならない、といったことが増えた場合は、ビジネスフォンへの切り替えを検討すべきかもしれません。
まとめ
ビジネスフォンの導入台数の決め方について解説しました。複数台導入してオフィスの社員が同時に利用できる点がビジネスフォンの魅力です。
一方で、導入台数が多すぎればコストの増大につながります。少なすぎれば電話対応や電話連絡が滞ってしまうため、やはり問題です。
将来的な増設についても検討しなければなりません。
今回解説した内容を参考に、自社のオフィスに適切なビジネスフォンの数を慎重に考えましょう。
スターティアでは、ビジネスフォンの導入サポートを実施しています。
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資格
一般建設業 東京都知事許可(電気通信工事業):(般-4)第148417号
古物商 東京都公安委員会許可(事務機器商):第304361804342号
労働者派遣事業 厚生労働省許可:派13-316331
小売電気事業者 経済産業省登録:A0689
電気通信事業者 総務省届出:A-29-16266
媒介等業務受託者 総務省届出:C1905391
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