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2024-05-27 16:07:27

電話回線でインターネットに接続する仕組みとは?その種類や特徴を解説

電話回線でインターネットに接続する仕組みとは?その種類や特徴を解説


かつて、インターネット接続には電話回線が必要不可欠でした。
代表的なのがADSL回線です。
これは、2000年代前半に登場した通信方式の一種であり、電話回線を用いてデータ通信を行っていたのです。
現在主流である光回線は、光ファイバーケーブルを使ってデータの送受信をします。
ADSL回線とは仕組みが異なり、通信速度や安定性にも違いがあるのです。

そこで今回は、電話回線とインターネット回線の関係性や歴史についてご紹介します。

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インターネット回線を利用した電話回線とは?

最初に電話回線の基礎からおさらいしましょう。
ここでは、アナログ回線・ADSL回線・ISDN回線といった3種類の電話回線について、その特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

アナログ回線

アナログ回線は、音声をアナログ信号として銅線に乗せて伝送する電話回線です。
音声をそのまま電流の強弱として信号に変換し、電話機から電話局の交換機、相手方の電話機まで送信します。
アナログ回線のメリットとして、安定的な通話品質や、障害に強い点が挙げられます。
ただし、通話品質が距離によって劣化しやすく、外部からの強い電波などが混ざると音声品質が低下したり、ノイズが混じったりします。
また、アナログ回線の配線方法には2線式と4線式があります。
一般家庭では2線式が採用されていますが、長距離通話やノイズが入りやすい場所では4線式が利用されているのです。
さらにアナログ回線には、ダイヤル回線とプッシュ回線の2種類が存在します。
ダイヤル回線は、古典的なダイヤル式の電話機に、プッシュ回線はプッシュボタン式の電話機で使用されるのが一般的です。
近年、「ひかり電話」をはじめとするインターネット回線を用いた電話回線が普及していますが、ビジネスシーンにおいては、現在もアナログ回線が広く使われています。

ADSL回線

ADSLとは、一般的な電話回線を使用した高速データ通信技術です。
電話回線の高周波数帯でデータ信号を送受信することで、電話とインターネット接続の同時利用を可能にしました。
2000年代前半、ADSL回線は国内で急速に普及し、一般家庭から企業まで、広く利用されたのです。
ADSLを利用するためには、プロバイダーとの契約が必要であり、ADSLモデムとスプリッターを使用してインターネットに接続します。
スプリッターは、電話線とADSL信号をわける役割を持ち、ADSLモデムは電気信号をデジタル信号に変換します。
ADSLの通信速度は、上りで最大約5Mbps、下りは最大約50Mbpsとされていますが、実際は利用環境や回線の混雑状況により変動します。

ISDN回線

I
SDN回線は、電話やデータ通信をデジタル信号で伝送する通信方式であり、「サービス総合デジタル網」とも呼ばれます。
この通信技術は元々、アナログからデジタル方式の固定回線網への移行を進めるために開発された経緯があります。
ISDNの特徴は、1本の電話線で複数の通話や高速データ通信を同時に行えることです。
アナログ回線しか存在しなかった当時、ISDNの登場は画期的でした。
また、ISDNにはBRI(Basic Rate Interface)とPRI(Primary Rate Interface)の2つの形式があります。
BRIは比較的小規模な利用を想定した形式で、一般家庭や小規模オフィスなどで多く利用されています。
BRIは、64kbpsの帯域を持った2本のBチャンネルと、16kbpsの帯域を持った1本のDチャンネルを持っているのが特徴です。

ADSL回線は2025年1月に完全終了

2000年以降、より高速な通信回線である「光回線(光ファイバー)」が急速に普及し、ADSL回線の需要が激減しました。
それにともない、ADSL回線は2025年1月31日にサービスの完全終了が予定されています。
サービス終了後、ADSLを利用していたユーザーは、ほかの通信サービスへの乗り換えが必要になります。
乗り換え先としては、光回線やモバイルルーター、ホームルーターなどが考えられます。

ISDN回線も2024年に随時サービス終了

ISDNは1986年に日本で初めて導入され、次世代のデジタル通信として世界中に普及しました。
しかし、近年では先進技術の発展にともなって需要が減少し、2024年1月をもって段階的にサービスを終了します。
ISDN終了の背景には、通信速度の遅さや料金の割高さ、設備の老朽化などがありました。
これらが原因となり、高速通信と通信コストの低い光回線への移行が進んでいます。
一般家庭のインターネット回線において、ISDNの終了はほぼ影響がありません。
早急な対応が求められるのは、ISDN回線を使っている企業です。
ISDNは、EDI(電子データ交換)やPOS(販売時点情報管理)システム、警備システムなど、企業の基幹システムやインフラに採用されています。
そのため、ISDNのサービス終了にともない、これらのシステムを運用する企業は代替サービスへの移行が急がれます。

インターネット回線の種類と特徴

ここからは、近年主流となっているインターネット回線の種類と特徴をご説明します。

光回線

光回線とは、光ファイバーケーブルを使用してインターネットに接続する通信サービスの総称です。
光ファイバーとは、樹脂やガラスでできた細い糸のようなケーブルで、光信号を使ってデータ信号の送受信を行います。
光回線の特徴は、高速かつ大容量のデータ通信が可能なことです。
電気信号ではなく光を使うため、電気信号に比べて信号の減衰が少なく、長距離間の通信においても安定します。
電磁波の影響を受けにくいのも特徴で、ノイズやデータの劣化に強い通信方式といえます。
そんな光回線のサービスは、主に家庭向けと企業向けにわかれます。
家庭向けの光回線では、インターネットやIP電話、テレビサービスを利用できます。
一方、企業向けの光回線は、大容量のデータ通信だったり、テレワークなどで安定した通信環境が必要になったりする場合に選ばれます。
ビジネスユーザーに向けたサービスであり、私たちが家庭で使っている光回線とは性質が異なります。
光回線を提供する事業者は、NTTグループ各社やソフトバンク、KDDI、ケーブルテレビ会社など、さまざまです。
導入にあたり、配線・開通工事が必要な場合もあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

CATV回線

CATV回線とは文字通り、ケーブルテレビのための専用回線です。
一般的なテレビ放送と異なり、同軸ケーブルや光ファイバーケーブルを使用して、テレビ番組や各種サービスを提供します。
CATV回線の仕組みは、番組供給会社からの番組をケーブルテレビ局でチャンネル変換や多重化を行い、各家庭に引かれた専用ケーブルを通じて配信します。
各家庭では専用のチューナーを設置し、そこから直接テレビにつないで番組を視聴します。
CATV回線の特徴は、多チャンネル放送や高画質・高音質の番組配信が可能なことです。
地上波放送や衛星放送では受信できない専門チャンネルや、地域情報チャンネルなどを楽しめます。
また、インターネットサービスや電話サービスとセットで提供されることが多く、通信と放送サービスを一体化したトリプルプレイもあります。
CATV回線は、多彩な放送サービスと通信サービスを一本の回線で利用できるのが特徴です。
都市部だけでなく、山間部などの条件不利地域における情報インフラとして重要な役割を果たしています。

モバイルルーター

モバイルルーターとは、携帯電話回線を利用してインターネット接続を提供する小型の無線LANルーターのことです。
厳密にいうと、インターネット回線ではないものの、モバイルルーターのみ契約している人も少なくありません。
モバイルルーターは、SIMカードを内蔵しており、携帯電話の通信網を使ってインターネットに接続します。
コンセントがなくても、バッテリー駆動で動作するため、Wi-Fi環境を手軽に構築できるのが特徴です。
通信速度は一般的な固定回線と比べると劣りますが、4GやLTEの高速通信にも対応しているため、Webサイトの閲覧やメールのやりとりには十分な性能を備えています。
また、モバイルルーターは契約するデータ通信プランによって、通信速度や使えるデータ量が異なります。
海外出張など、ビジネスシーンにおいても重宝する端末といえるでしょう。

ビジネスフォン

インターネットを利用した電話の種類

ここから、インターネット回線を利用して音声通話を行う電話について開設します。

IP電話

IP電話とは、インターネットプロトコル(IP)を利用して音声通信を行う技術です。
従来の電話回線ではなく、インターネット経由で音声通信の送受信を行います。
具体的には、音声データをデジタル化してパケットに分割し、インターネット上で送受信する仕組みです。
このため、通信コストを大幅に削減できるメリットがあります。
高音質での通話が可能であり、ビデオ通話などの付加価値サービスも利用できます。
近年は内線通話やコールセンターでの利用など、ビジネスシーンにおいてもIP電話が活用されるようになりました。
通信インフラのIP化にともない、今後さらに普及が進むと考えられます。

ひかり電話

ひかり電話は、NTT東日本・NTT西日本が提供するIP電話サービスです。
従来のアナログ電話回線とは異なり、光ファイバー回線を利用して音声通話を行います。
クリアな音質で通話でき、通話料金も比較的安価に設定されているのが特徴です。
また、ひかり電話対応の電話機を利用することで、多彩な付加サービスを利用できます。
たとえば、転送電話や三者通話、NTTが提供する電話転送サービス「ボイスワープ」などが使えます。
さらにひかり電話では、1つの回線で複数の電話番号を利用できるため、家族それぞれが自分の電話番号を持てます。

多機能ビジネスフォンとクラウドPBXの基礎知識

インターネット回線を利用する音声通話の仕組みとして、多機能ビジネスフォンとクラウドPBXがあります。
ここでは、それぞれの特徴と企業における導入メリットを解説します。

多機能ビジネスフォンとは?

多機能ビジネスフォンとは、ビジネス・コミュニケーションを効率化するために開発された電話機の総称です。
一般的な家庭用電話機とは違い、複数の外線・内線を扱うことができるほか、通話の転送や録音など、さまざまなビジネスニーズに応える機能が搭載されています。
多機能ビジネスフォンは、PBXと呼ばれる主装置とセットで導入されるのが一般的です。
主装置は、外線・内線の管理、通話の転送や保留、会議通話などの機能を一括コントロールするもので、社内における電話システムの「司令塔」の役割を担います。

クラウドPBXとは?

クラウドPBXは、主装置をクラウド上に構築し、インターネット回線を通じて電話システムをコントロールする仕組みのことです。
クラウドPBXを導入することで、出先で会社宛の電話を受けたり、複数拠点間の社員同士で内線通話を行ったりできるようになります。
テレワークやリモートワークが普及する現代において、柔軟かつ効率的なコミュニケーション環境を構築する上で欠かせません。
クラウドPBXには、電話システム導入における初期費用の削減、運用コストの抑制、スマホやPCを内線電話として使えるメリットがあります。
また、クラウド上にPBXを構築するため、物理的な機器を社内に設置する必要がありません。
拠点間の内線化やコールセンターでの運用など、中〜大規模の電話システムを構築するなら、クラウドPBXの導入を検討しましょう。
なお、クラウドPBXにはデメリットも存在します。
たとえば、通話時の音声品質がインターネット環境に依存するため、何らかの原因で不安定になる場合があります。
また、特定の電話番号に発信できないこと、セキュリティリスクの存在やベンダーへの依存性が高いことなど、看過できない点も少なくありません。
そのため、上記のような「リスク」を十分にカバーできるクラウドPBXサービスを選ぶことが重要です。

まとめ

伝統的なアナログ回線から、ADSLやISDNといったデジタル回線への移行を経て、現代では光回線を利用した高速通信技術が登場しました。
光回線は、データ通信の効率化とコスト削減に貢献しており、ビジネスシーンでは特にその恩恵を受けています。
また、IP電話を筆頭に、インターネットを利用した音声通話の仕組みも普及しています。
一方で、通話品質を優先するために電話回線タイプの多機能ビジネスフォンを利用したい企業も少なくありません。
スターティアでは、多機能ビジネスフォンとクラウドPBXの導入支援サービスを提供しています。
既存の電話番号をそのまま使いたかったり、転送設定などをリモートで行いたかったりする場合、クラウドPBXがおすすめです。
それぞれ特徴や得意分野・苦手分野があるので、よく比較検討しましょう。
多機能ビジネスフォンやクラウドPBXの導入は、ぜひスターティアにお問い合わせください。

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