仕事をしていると、誰かに迷惑をかけてしまい、お詫びをするという場面がどうしてもでてきてしまいます。
直接お会いしてお詫びすることが一番ですが、急ぎメールでお詫びを伝える必要があることも多いでしょう。
そこで今回は、ビジネスシーンで使う謝罪文(メール)の書き方をご紹介します。
謝罪文の基本構成
謝罪文では、お詫びの気持ちを伝えるとともに
なぜお詫びすべき対象の出来事が起こってしまったかを明らかにし、今後の対応や対策を伝える必要があります。
まずは、謝罪文の文章構成から解説します。
① 冒頭の挨拶
メールで謝罪文を送る時であっても、唐突にお詫びの言葉を伝えるのはN Gです。
まずは「平素より大変お世話になっております。」などの挨拶文を入れ、その後に自分の名前を名乗ります。
②謝罪する
冒頭の挨拶が終わったら、次に伝えるべきは謝罪の言葉です。
お詫びする内容を伝えるとともに、謝罪の言葉を書きます。言い訳のようなことは書かず
自分に非があったことを素直に認め、誠実にお詫びの気持ちを伝えることが大切です。
③原因と経緯を明確にする
ただ謝罪をするだけでは、なんの解決にもなりません。
「本当に反省をしているのか?」「改善する気持ちはあるのか?」とより印象を悪くしてしまう可能性すらあります。
なぜ、今回お詫びしなければならないような事態になってしまったのか
その原因と、それに至った経緯を明確にし、わかりやすく伝えましょう。
5W1H(いつ、誰が、何を、どこで、なぜ、どうした)を意識すると、相手に状況が伝わりやすいでしょう。
④今回の問題に対する対応策を示す
③で説明した原因に対して、今回どのような対応策を講じるかを説明します。
今すぐに解決することが難しい問題の場合は、現在すぐにできる対応と、根本的な解決を図るための対応とを示す必要があるでしょう。
すでに解決済みの場合は、対応内容を明確に伝えます。
⑤今後の予防策を示す
今回の解決策を示した後は、今後同じようなミスが起こらないようにするための予防策について示します。
一度のミスは許されても、二度目は許されないことも少なくありません。
今回のミスを反省し、同じことを繰り返さないための対策を示すことは、非常に重要なポイントです。
⑥再びお詫びの言葉を伝えて締める
謝罪文の基本は、お詫びに始まり、お詫びに終わることです。
初めにお詫びをしただけでは、メールを読み終わるころには、すでに冒頭の謝罪フレーズの印象が薄れてしまっているかもしれません。
最後に、もう一度しっかりとお詫びの言葉を書きましょう。
謝罪メールで注意したいポイント
迅速な対応をする
謝罪で大切なことは、直接であっても、電話であっても、メールであっても、迅速に対応することです。
内容ももちろん大切ですが、それ以上に大切なのがスピードであるといえます。
例えば、前章でご紹介した原因や経緯、解決策が見つかっていないからといって
それが明らかになるまで謝罪の連絡をしないというのは絶対にNGです。
全てが明らかになってから丁寧なメールを送ったとしても、その効果は半減以下になってしまうことでしょう。
原因の究明や対応策の決定に時間がかかりそうな場合は、まずお詫びの言葉を述べ
「原因や対応策については現在調査中・検討中」であり、「明らかになり次第早急に報告、対応をすること」を伝えるようにしましょう。
言い訳はせず、非(ミス)を認める
謝罪文を書くときは、言い訳をしてはいけません。自分や自社の非(ミス)を認めて、お詫びの気持ちを伝えます。
「致し方ない状況だった」「相手にも非がある……」と思ってしまう時もあるかもしれませんが
それは言い訳としてではなく、経緯や原因を「事実」として伝えるように努めましょう。
わかりやすいタイトルを付ける
メールを受信した相手が一番初めに目にするのは、そのタイトルです。
どのようなメールでもそうですが、クリックをする前からどんな用件のメールであるのかが伝わるタイトルをつけるように心がけましょう。
また、長くなりすぎては一覧に並んだときに全体が見えませんので、20文字程度に収めるようにします。
例えば、お詫びの場合であれば、「【お詫び】〇〇について」「【重要】〇〇関するお詫び」といったタイトルをつけます。
誤字脱字に気を付ける
誤字脱字も、ミスの一つ。謝罪すべき出来事となります。
謝罪文の文面に誤字脱字があっては、反省が見えないと思われても仕方がありません謝罪文が完成したら、必ずよく見直しをしてから送信をしましょう。
自分のチェックだけでは間違いがないか心配であれば、同僚や先輩に見てもらっても良いでしょう。
謝罪文の謝罪フレーズ
同じお詫びの気持ちを伝えるにしても、「申し訳ございません」という言葉だけでは、伝わりきらないこともあります。
お詫びのフレーズにも様々ありますので、その例をご紹介します。
※前半よりも後半の方が、重い謝罪の表現になっています。
・失礼いたしました。
・ご迷惑をおかけいたしました。
・申し訳ございませんでした。
・大変ご迷惑をおかけいたしました。
・大変申し訳ございませんでした。
・誠に申し訳ございませんでした。
・大変反省しております。
・お詫びの言葉もございません。
・何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
・重ね重ねお詫び申し上げます。
・心よりお詫び申し上げます。
・心より深くお詫び申し上げます
・猛省しております。
・謹んでお詫び申し上げます。
謝罪文の例文
謝罪と一口にいっても、シチュエーションは様々ですが、流れ自体は大きく変わりません。
いくつか例をご紹介しますので、謝罪文を作成するときの参考にしてみてください。
社外向け謝罪文の例
①製品の不具合(対企業)
件名:【お詫び】〇〇の不具合について
本文:
〇〇株式会社
○○様
平素より大変お世話になっております。
株式会社●●(自社名)の●●(名前)です。
この度は「〇〇」の不具合で、○○様には大変ご迷惑をおかけいたしました。
心よりお詫び申し上げます。
〇月〇日の速配にて代替品を配送いたしました。
度々のお手数をおかけいたしますが、何卒お受け取りのほど、よろしくお願いいたします。
今回、どの段階で遺漏があったかを入念に調査中です。
二度と○○様にご迷惑をおかけしないよう、商品の製造・管理には一層万全を期してまいります。
この度の件につきまして、深くお詫び申し上げるとともに
ご連絡いただきましたことへのお礼を申し上げます。
今後とも弊社製品へのご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。
②従業員の対応ミス(対カスタマー)
件名:【お詫び】弊社社員の不始末について
本文:
○○様
平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
この度はお客様に対し、弊社販売スタッフの対応においてご無礼のありました段、謹んでお詫び申し上げます。
マネージャーである私の監督不行き届きにより○○様にご不快な思いをさせただけでなく
貴重なお時間やお気持ちまで使っていただくことになり、重ねて陳謝いたします。
スタッフには厳しく注意・改善を指導致しました。当人深く反省しております。
社員教育に関しては弊社も日頃より全力を傾けておりましたが
今回のことをきっかけに全社員の指導・訓練をこれまで以上に徹底し
二度とこのようなことのないように誠心誠意努力をして参る所存でございます。
至らぬ点が多々あるかと存じますが、何かお気づきのことがございましたら是非ご指摘くださいませ。
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
失礼かと存じましたが、取り急ぎメールにて、お詫び申し上げます。
③システム障害(一斉メール)
件名:【お詫び】弊社の●●サービスの不具合について
本文:
お客様 各位
平素より、弊社●●サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
この度、〇月〇日から〇月〇日にかけて、サービスの一部がご利用いただけない状況が発生しておりました。
お客様には大変ご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
原因を調査しましたところ、弊社のシステムに障害が発生したことによる不具合であったことが判明いたしました。
〇月〇日中には不具合箇所の解消を完了させ、正常に稼働しておりますのでご安心くださいませ。
現在、同様のトラブルの発生を防ぐため、システムの見直しを行っております。
この度は●●サービスご利用にあたりご迷惑をおかけしましたことを
メールにて恐縮ではございますが、心よりお詫び申し上げます。
今後も変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。
社内向け謝罪文の例
社内向けの謝罪であっても、気を付けるポイントは同じです。
心からのお詫びと、迅速な対応・原因の説明・今後の対応策を記すことで、関係性の修復につながるはずです。
①自身のミス(対上司)
件名:【重要】○○社請求書の金額記載ミスのお詫び
本文:
□□部 □□課
□□ さん
お忙しいところを失礼いたします。
●●グループの●●です。
取り急ぎ、ご報告があります。
大変申し訳ありません。
先日○○社へ提出した請求書に関して、
私のミスにより額面を誤って記載していたことが、
担当者様からのご指摘により判明いたしました。
先方にはすぐに電話にて謝罪し、正しい内容で作成した請求書を既に再送しております。
今回の不手際により、お客様にご迷惑をおかけしたことを深く反省しております。
このようなミスを繰り返さぬように、細心の注意を払って計算の確認を徹底します。
大変申し訳ございませんでした。まずはメールにてお詫び申し上げます。
②宴会の急な欠席
件名:【お詫び】明日の飲み会欠席について
本文:
○○さん
お疲れ様です。●●部●●です。
明日の飲み会について、事前に参加の旨お伝えしておりましたが
急遽、取引先様との会食(欠席の理由)の予定が入ってしまい
参加することができなくなりました。
直前キャンセルをしてしまい、幹事の○○さんに
ご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございません。
キャンセル料をご教示いただけますと幸いです。
次回はぜひ参加させていただきたいので、またお誘いいただけますと幸いです。
まずは欠席のご連絡とお詫びを申し上げます。よろしくお願いいたします。
最後に
お詫びをしなければならないような場面になったときには、焦ってしまったり、言い訳を探してしまったりすることもあるでしょう。
しかし、こうした場面では、誤魔化すことなく、自分の非を認め、誠実な態度で謝罪し、原因や対応策を伝えることが重要です。
今回は、メールで謝罪する時の文面をご紹介しましたが、トラブルの重さや状況を見て
対面・電話・書面などでの謝罪方法も含めて検討し、柔軟な対応を心がけましょう。
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