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お役立ち記事

2021-03-24 13:00:11

新しいビジネスが生まれる?シェアリングエコノミーについて解説

新しいビジネスが生まれる?シェアリングエコノミーについて解説

近年、急拡大しているシェアリングエコノミー市場。次々に新しいビジネスが生まれています。
シェアリングエコノミーとは何か、どんなメリット・デメリットがあるのか、企業は何ができるのかを解説します!

シェアリングエコノミーとは?

シェアリングエコノミーとはどんなビジネスモデルで、どれくらいの市場規模があるのか、またその成長見込みについて解説します。

シェアリングエコノミーの内容

シェアリングエコノミーとは、日本語では共有経済といいます。
スペース・モノ・乗り物(移動手段)・お金・スキルなどの遊休資産をインターネットを介して
個人と個人、個人と企業、また企業と企業間で、貸借や売買、交換することで
シェア(共有)していく新しい経済の動き(ビジネスモデル)のことです。

遊休資産とは、「事業使用の目的で取得したものの、何からの理由によって稼働を停止している資産」のことです。
この資産には、土地や建物などの不動産だけでなく、使わなくなったモノも含まれています。
シェアリングエコノミーでは、事業目的で取得したものだけに限らず、個人が所有していても使われていないもの、
また極めて使用頻度が低い個人資産についても、遊休資産としています。

具体的な例は、以下の通りです。

種類 サービス内容
スペースのシェア 部屋、駐車場、会議室、農地、イベントスペースなど
モノのシェア フリーマーケット、オークションを中心とした売買、旅行鞄、ドレス、その他服、傘などのレンタル
乗り物(移動手段)のシェア 車、自転車、タクシーの相乗り、デリバリーなど
お金のシェア 新しいサービスや商品の開発費用(購入型)、寄付、貸付など
スキルのシェア 家事、育児(送迎など)、観光案内、記事執筆、デザイン作成、データ入力など

シェアリングエコノミーの市場規模

シェアリングエコノミーはシリコンバレーで始まり、日本を含む様々な都市でグローバルに広まっています。
今や日本国内市場だけでも10兆円台の経済効果を生んでいるといいます。
2020年3月の調査では、市場規模は2023年には約1691億円になると予測されており、
2017年の市場規模は約766億円でしたので、6年間で2倍以上という成長が見込まれているようです。

全世界の市場で見れば、その市場規模は2025年に3350億ドルにもなるとの試算が出ており、
2013年に150億ドルであったことを考えると、12年ほどで20倍以上の成長が見込まれていることになります。

また、このような経済効果だけではなく、遊休資産を活用することは環境負荷の低減にもつながりますし、
災害支援の場面にも活用されることが増えてきており、さらに注目が集まっているのです。

シェアリングエコノミー成長のわけ

なぜこれほどまでにシェアリングエコノミーが成長しているのでしょうか。
その理由について、解説します。

ソーシャルメディアの普及

Facebook、Instagram、Twitterなどのソーシャルメディアが普及したことにより、見ず知らずの他人との距離がグッと近づきました。
他人とシェア・ツイート・ダイレクトメールなどで気軽に連絡が取れるようになり、
知らない人とネットを通じて接触することに抵抗感がない人も多くなりました。

ICTの発達

(ICT…情報通信技術)
ICTの発達により、便利なプラットフォームが生まれていることから、最適なマッチングが実現するようになっています。
ICTの発達とシェアリングサービスは親和性が高いといえるでしょう。

レーティングシステムの普及

大手通販サイトやオークションサイト、また評価を専門としたサイトなどのレビューの活用信頼性が増したことにより、
インターネット上で商品購入やサービスの利用がしやすくなっています。

スマートフォンの普及

スマートフォンの普及により、誰もが常にパソコンを持ち歩いているような状態になりました。
いつでもどこでもアクセスできる環境、そして便利で安心な決済システムが利用できるようになったことにより、
リアルタイムで余っているものや欲しいものをインターネットで探して、購入できるようになっているのです。

所有しないという価値観の増加

モノを持つということがある種のステータスであった時代から、モノを持たないという価値観を持つ人が増えてきています。
この価値観が、シェアリングエコノミーというビジネスモデルにマッチしています。

昔からある助け合い精神

人間は1人では生きていけず、昔から助け合って生きています。
それは家族だけではなく近隣同士、コミュニティの中で無償の助け合いをしながら暮らしてきました。
病気の時に代わりに買い物へ行ってあげる、空いている駐車場に隣人のお客様の車をとめさせてあげる、
用事の時に子供を預かってあげる、旅行中にペットの世話をしてあげるなどといった助け合いの精神が、
プラットフォームの広がりと決済が容易になったことにより、ビジネスとして形になったともいえるでしょう。

シェアリングエコノミーのメリットとデメリット

これだけの勢い成長しているシェアリングエコノミーには当然メリットがあるわけですが、デメリットもあります。
この章では、シェアリングエコノミーのメリット、デメリットをご紹介します。

シェアリングエコノミーのメリット

 

遊休資産を有効活用できること

遊休資産は、そのままでは何も生み出さないだけではなく、税金がかかってしまうこともあります。
シェアリングエコノミーでは、活用されずに眠っていた資産を活用し、対価を得られることが、最大のメリットといえます。
 

モノやスペースを所有しなくてよくなること

モノやスペースを所有せずに、必要な時にだけ利用することが可能になります。
 

利用者にとって手軽で経済的であること

従来よりも手軽安価な場合が多いため、利用者によってメリットとなります。
 

提供者にとって初期費用が抑えられること

多くの場合、専用サイトやアプリに登録するだけで、初期費用をほとんどかけずに(もしくは全くかけずに)、
新しいモノの売買やサービスの提供をスタートすることができます。
多くの場合、中間マージンは安く抑えられます。
また個人間でのやり取りの場合は、副業として活用する提供者も増えています。
 

シェアリングエコノミーのデメリット

法整備が整っていないこと

シェアリングエコノミーはまだ新しいサービスであるため、法律の整備が十分に進んでいない現状があります。
グレーゾーンと考えられるサービスがある中で、それらを取り締まるための体制が整っていないことから、
利用者としても、提供者としても、十分に注意する必要があるといえるでしょう。
企業に定められている法律が個人が提供者の場合にどう適用されるのか不明確ですので、個人での利用には特に注意が必要です。

例えば、シェアリングエコノミーの代表格ともいえるAirbnb(エアビーアンドビー)に関しては、新しい法律が施行されています。
これは空いている部屋を貸したい人(ホスト)と、借りたい人(ゲスト)をつなぐサービスですが、
このサービスが日本に入ってきた際には、また対応できる法律が整っておらず、トラブルとなることも多々ありました。
しばらくして2018年6月に住宅宿泊事業法が施行されたことにより、一部については一定の規制が課せられ、一部については緩和されるなどしています。
こうした法の整備がまだまだ必要であるといえるでしょう。
 

保険や補償制度が整っていないこと

法律だけではなく、商品やサービスに何か不良やトラブルがあった際の保険や補償制度もまだ整ってはいません
シェアリングエコノミー向けの新しい保険商品が登場してきてはいますが、まだまだ未熟といえるでしょう。
 

信頼性のリスクがあること

レーティングシステムが普及してきてはいるものの、
シェアリングエコノミーを利用する・提供する際には、信頼性のリスクが伴います。
より信頼性の高い独自のレーティングシステムを導入したり、元々信頼性の高いS N Sと連携したり、
公的機関への届出制にしたりするなどして、信頼性を高めるための工夫が進められています。

シェアリングエコノミーの企業への影響

企業がシェアリングエコノミーを取り入れる方法の一つは、遊休資産の活用です。
すでにあるサービスを提供者側として利用し、遊休資産を登録し活用できれば、新しい売上につなげることができるでしょう。
また、イベントスペースの利用や、オフィスの利用、一時的な業務の発注などで既存サービスを利用することで、コストを下げることも期待できます。

少し違った観点では、シェアリングエコノミーを副業として行うことを許可することで、
多様な働き方を従業員に提供することや、本業以外の視点を持つことによる
本業へのプラスの影響を得ることもできるのではないでしょうか。

もちろん、シェアリングエコノミーは業界を問わず新しいビジネスに活用することができます。
新しいビジネスを生み出すことは難易度が高いことではありますが、
自社の既存事業をシェアリングエコノミーに活かす方法や、全く新しい発想のサービスを考えてみてはいかがでしょうか。

最後に

シェアリングエコノミー市場は、新型コロナをきっかけに生じた様々ニーズに対応する助けにもなることから、
想定以上の成長を遂げる可能性もあるでしょう。
また企業の事業拡大だけではなく、地方創生という役割を果たすことが期待されているため、
自治体と一緒に取り組むという視点も必要ではないでしょうか。

既存のビジネスを利用して、企業の遊休資産を活用したり、コストを削減したりするのにしても、
新しいビジネスを生み出すのにしても、世の中の流れを見極めていく必要があります。
常にアンテナをはって、新しい取り組みにもチャレンジしていきたいものですね。

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電気通信事業者 総務省届出:A-29-16266
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