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お役立ち記事

2022-02-25 09:00:00

補助金・助成金の違いとは?申請する前に知っておきたいこと

補助金・助成金の違いとは?申請する前に知っておきたいこと

補助金・助成金は国や自治体が実施している事業者支援制度です。
昨今の新型コロナウイルスの影響により打撃を受けた企業の方であれば、いずれかへの申請を検討しているのではないでしょうか。
補助金と助成金はよく似た制度ですが、細かな違いがあります。

こちらでは、それぞれの概要など申請前に知っておいていただきたいことをご紹介します。

 
 

補助金・助成金について動画解説!

補助金とは

補助金は、明確な目的のために国・地方公共団体・民間団体から提供されるお金です。
原則として返済する必要はありません
提供する団体が打ち出している政策に基づいて交付されます。

補助金を受け取るには、背景にある政策に沿った事業を行っているなどの条件に該当していなければなりません。
補助金の対象かを判断するために、通常は審査が行われます
審査に際しては、事業計画書をはじめとした多くの書類の提出が求められます。

予算も限られていることから、申請しても補助金を受け取れるとは限りません。
条件の良い補助金は多くの企業からの申請が予想されるため、競争が激しくなります。

また、基本的に後払いとなる点も特徴です。
領収書を提供団体に提出し、支払内容が確認されると補助金が振り込まれます。
原則として、申請時に伝えていた事業以外に使うことはできません。

また、補助金の種類によっては、使用状況などについての報告が義務付けられている場合があります。

主要な補助金の種類

主要な補助金をいくつかご紹介します。

 

IT導入補助金

IT導入補助金は、経済産業省が交付しているITツール導入用の補助金です。
中小企業など規模の小さい事業者が新しくITツールを導入する際の費用として利用できます。
企業のITツール活用を促進し、業務効率化することで国全体の労働生産性を上げることを目的とした補助金です。

ツール導入費用の1/2の金額(最大450万円)の補助が受けられます。

 

ものづくり補助金

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、生産工程の設備導入費用を対象とした補助金です。
生産現場のプロセス改善や革新的な試作品開発、サービス開発を支援する目的で、中小企業庁と独立行政法人中小企業基盤整備機構によって制定されました。

「一般型」「グローバル展開型」「ビジネスモデル構築型」の3部門が用意されています。
サービス業、小売業、農業など多くの業種での採択事例があるほか、条件に該当すれば個人事業主でも申請可能です。

 

中小企業等事業再構築促進事業

中小企業等事業再構築促進事業は、新型コロナウイルスの影響から大きな打撃を受けた日本経済を立て直すために、経済産業省が打ち出している事業です。
経済状況の変化から、新分野の開拓、事業転換、業種転換、事業再編など、意欲的な挑戦をすることを決断した企業に対し、事業再構築補助金を交付しています。

新型コロナウイルスの蔓延によって制定された比較的新しい補助金制度です。
事業の再構築を予定しているだけではなく、実際にコロナ禍で売上が減っていることが応募条件に含まれています。

 

小規模事業者持続化補助金(一般型)

小規模事業者持続化補助金(一般型)は、従業員20人以下の小規模な事業者を対象とした、事業の「持続的な発展」を支援するための補助金です。
小規模事業者のほか、特定非営利活動法人も補助対象に含まれています。

「地道な販路拡大の取り組み」「業務効率化のための取り組み」が補助対象事業となっており、交付を受けた事業者は商工会議所の支援のもと事業に取り組みます。

助成金とは

助成金とは、国や地方自治体が事業者に対して支給しているお金です。
厚生労働省が交付する雇用関係の助成金、経済産業省が交付する研究開発の助成金に分けられます。

申請には条件があり、審査も実施されますが、一般的には条件に該当していると判断されれば問題なく受給可能です。
補助金のような予算の制限もありません。

補助金と同じように支給は後払いであり、使途の明示が求められます
雇用関係の助成金を受給した場合は、実際に雇用した実績を示すのが一般的です。

主要な助成金の種類

代表的な助成金の種類をご紹介します。

 

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者のキャリアアップの促進を目的とした助成金です。
短期間労働者や派遣労働者を正社員登用した、もしくは待遇を改善した事業者を対象としています
キャリアアップした非正規雇用労働者の人数に応じて助成額が変わる仕組みです。

 

トライアル雇用助成金

トライアル雇用助成金は、職歴が安定していない求職者を試験的に雇用した事業者に対して交付される助成金です。
交付を受けるためには、ハローワークなど職業紹介事業者から紹介された求職者を一定期間雇用する必要があります。
求職者の採用機会を増やし、仕事を安定して続けるためのチャンスを与えることが目的です。

 

働き方改革推進支援助成金

働き方改革推進支援助成金は、労働時間に対する事業者の生産性を上げること、労働時間や有給休暇に関するコンプライアンスを強化することを目的とした助成金です。
労務管理担当者の研修、労務管理システムの導入といった取り組みが支援されます。
コストの問題から働き方改革の推進が難しい事業者を対象としています。

 

業務改善助成金

業務改善助成金は、事業者の業務改善を支援する助成金です。
業務効率化につながる設備導入をした企業や、賃金引き上げをした企業に対して支給されます。
交付を受けるためには、これらの取り組みのために費用が発生したという記録や、引き上げた賃金を支払ったという実績が必要です。

 

特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)

特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)は、特定就職困難者に該当する高齢者や障がい者などを雇用した事業者に対して交付される助成金です。
ハローワークから要件に該当する求職者を受け入れた場合に交付対象となります。
また、65歳以上になるまで雇用する見込みであることや、2年以上雇用していることなども条件として定められています。

補助金と助成金の違い

補助金と助成金はどちらも、何らかの政策や目的のために国や地方公共団体、一部の民間団体から提供されているお金です。

申請者に最も関連している違いとしては、予算が挙げられます。
補助金は予算が決まっており、申請しても受給できるとは限りません
対して、助成金には予算の上限がないので、要件に当てはまっていればほとんどの場合は受け取ることができます

また、管轄についても違いがあります。
補助金は労働環境・雇用環境の整備を支援するものが多いことからもわかるとおり、主に管轄しているのは厚生労働省です。
対して助成金は事業の安定や拡大を支援するものが多く、経済産業省が中心的に管轄しています。

続いて挙げられるのが、交付される金額の違いです。
補助金は数百万円から、規模が大きければ数十億円が交付されます
対して助成金は多くても数十万円程度が目安です。
厳しい審査がある点を踏まえると、補助金は「より優れた事業者を厳選して交付されるもの」と言えるでしょう。

また、募集期間の違いもあります。
助成金は随時、もしくは長期間にわたって要件に該当する事業者を募集します。
対して、補助金は数週間から1カ月程度の短期間で公募を出すケースが一般的です。

補助金・助成金のメリットとデメリット

補助金と助成金のメリット・デメリットをご案内します。

 

補助金のメリット・デメリット

補助金は種類が多いため、自社に合ったものを見つけやすいというメリットがあります。
また、支給額が大きいため、本格的な事業改善が可能です。
適用される経費の範囲が広いという特徴もあります。

対して、募集期間が短く募集の回数も少ないため、交付を希望する場合は常に情報収集が必要です。
倍率が激しく、手間をかけて申請しても受給できるとは限りません
支給が約1年後になることもデメリットです。

 

助成金のメリット・デメリット

助成金は、ほとんどが通年で公募が行われているため、公募期間をそれほど意識する必要はありません
また、補助金と比較すると審査通過の難易度が低く、条件に該当していればほぼ交付を受けられます

ただし、一部の助成金は2カ月程度など公募期間を短く設定しているケースがあるため注意しましょう。

補助金・助成金を活用する上での注意点

補助金・助成金を活用する上で注意していただきたいポイントをご紹介します。

後払いのため急な資金調達には向かない

補助金・助成金は、基本的に後払いです。
そのため、「今資金がほしい」という困窮した状況の事業者にとっては解決策にならないのが現実です。
キャッシュフローの状態が悪い場合などすぐに資金がほしいケースには向いていません。

要件確認や手続きに手間がかかる

補助金の申請には事業計画書の作成が求められます。
雇用関係の助成金の申請には事業計画は求められませんが、代わりに就業規則の確認・改定などが必要です。

この手続きが大きな負担となる場合があります。
特に、補助金の場合は申請しても交付されない場合があるため、手間が無駄になってしまうケースも十分に考えられます。

補助金・助成金申請の代行・サポートサービスも

上述した手間を鑑みても、補助金・助成金は企業にとって十分な見返りがある制度です。
手間の問題から申請できない事業者に対し、申請を代行、サポートするサービスが提供されています。
補助金の申請代行は以下のような専門家に依頼可能です。

 

  • 金融機関
  • 弁護士
  • 税理士
  • 行政書士
  • 公認会計士
  • 中小企業診断士
  •  

    など

    なお、助成金の申請は現状、社労士のみが代行できます
    企業向けに助成金・補助金に関するアドバイスを行っている事業者もあります。
    助成金・補助金について気になっている段階であれば、こうしたサービスもおすすめです。

    まとめ

    補助金・助成金はどちらも事業者を支援する制度ですが、その内容は細かく異なります。
    現在では非常に多くの補助金・助成金が提供されているため、自社で利用できるものがないか探してみましょう。
    スターティアでは、Zoomを利用したスマート経営サービスを実施しています。
    社労士・行政書士と連携することで、具体的なアドバイスをさせていただきます。
    お気軽にご相談ください。

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