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お役立ち記事

2021-06-04 11:30:17

生産性アップ!パワーナップを企業が取り入れる効果と方法

生産性アップ!パワーナップを企業が取り入れる効果と方法

パワーナップ(Power Nap)という言葉を聞いたことはありますか?パワーナップは、日本語でいうと「積極的仮眠」です。
積極的仮眠といわれてもなんだかピンとこないかもしれませんが、要するに短時間の昼寝のことをいいます。
しかし昼寝と聞いて侮るなかれ!このパワーナップは生産性アップに大変効果的なのです。
そこで今回は、Google、Apple、Microsoftなどの世界的企業も推奨しているパワーナップを企業が取り入れる効果と方法について
ご紹介します!

パワーナップ(Power Nap)とは?

パワーナップ(Power Nap)は、昼寝を意味する「nap」と、「power up(パワーアップ)」を掛け合せて作られた造語です。
日本語では「積極的仮眠」のことをいいます。コーネル大学の社会心理学者ジェームス・マース氏の研究によって広まった言葉です。
具体的には、日中にとる15分~20分程度の睡眠のことをいいます。

パワーナップの効果と科学的根拠

パワーナップの効果

パワーナップを行うと、
・疲れが取れる
・認知力、注意力が上がる
・生産性(作業効率)が上がる
などの効果が見込めます。
他にも頭がすっきりと冴えわたることで、アイデアが浮かびやすいという効果を実感する人もいるようですよ。

効果の科学的根拠

パワーナップの効果は、NASA(アメリカ航空宇宙局)による研究により科学的に実証されています。
宇宙飛行士や航空機のパイロットには高い集中力が求められるため、NASA は1994年にNASA Napsという睡眠研究を行っています。
日中に26分間の仮眠をとった人と取らなかった人のその後の認知力や注意力をはかったところ、仮眠をとった人の方が認知力は34%、注意力は54%向上していたのです。

また、パワーナップは夜の睡眠の3倍もの効果があるといわれているのですが、これには、ノンレム睡眠が関係しています。
ノンレム睡眠とは、入眠時に訪れる深い眠りのこと。この眠りの間は脳も休んでいる状態です。さらにこの深い眠りの中でも、
1~4(浅い→深い)の4つの段階があるとされています。はじめの5分ほどは浅い眠りのステージ1、15分〜20分程度で訪れるのが軽い睡眠レベルのステージ2です。
カリフォルニア大学の神経科学者マシュー・ウォーカー氏により、このステージ2では、脳内のキャッシュ・メモリがリセットされて、
脳内に蓄積された情報を整理・記憶したり、優先順位をつけたりと、脳のワーキングメモリが強化されるという研究結果が出ています。
この段階で目を覚ませば、ある程度深い眠りで脳を休ませつつ、すっきりと目覚めることができ、昼寝の効果を感じることができるというわけです。逆に30分以上眠り続けるとステージ4の深い眠りに入ってしまい、この深い眠りから無理やり目を覚まさせようとすると、眠気や倦怠感が残ってしまいます。

日中に眠たくなる原因

多くの人が、日中に眠たくなるのには大きく2つ理由があります。
1つは、食後に血糖値が急激に上昇するからです。血糖値が上昇すると、オレキシンという物質が分泌されなくなることにより、眠気が襲ってきます。反対に血糖値が低くなると覚醒状態へと戻っていくのです。
もう一つは、人間の生体リズムが午前2〜4時頃と午後2〜4時頃に眠気のピークがやってくるようになっているからです。

このように、食後というタイミングにおいても、生体リズムにおいても、お昼過ぎに眠気が襲ってくるのは自然なことであるといえます。
こう考えると、そこで無理に仕事を続けるよりも、思い切って睡眠を取って眠気を解消した方が、その後の仕事の能率が上がることを
イメージできるのではないでしょうか。

効果的なパワーナップの方法

パワーナップとは、日中に行う短時間の睡眠のことですが、より効果的に行うにはいくつかポイントがあります。

ポイント①睡眠時間は20分程度!30分以上はNG!

少しでも長く眠った方が、疲れが取れそうだと思う人も多いと思いますが、パワーナップでは時間が重要。
15分から20分程度の睡眠時間を守る必要があります。30分以上の睡眠をとってしまうと、深い眠りに入ってしまい起きるのが
つらくなったり、起きた後も頭がぼーっとしてしまったり、逆に能率を下げることにもなりかねません。
ただし、60歳以上になると、入眠までに時間がかかるため、30分程度を目安にしたら良いようです。
決めた時間にアラームを設定して、1回のアラームで起きるようにしましょう。

ポイント②横にならずに眠る

体を横にすることで体の疲れが取れるという部分はありますが、パワーナップの効果を高めるためには横にならずに眠る
ことが推奨されています。椅子の背もたれに寄りかかって眠ったり、机に伏せて眠ったり、ちょっと中途半端にも感じるような状態で眠ることになるのですが、それが深い眠りについてしまうことを防いでくれるのです。
ただし、あまり変な姿勢で眠ると体が痛くなってしまうので、クッションやネック枕などを活用すると良いと思います。

ポイント③光はできるだけ遮断する

環境によってなかなか難しいかもしれませんが、光はできるだけ遮断しましょう。
電気を消したり、暗い部屋に移動したりすることが難しければ、アイマスクを準備しておくと良いですよ。

ポイント④音はできるだけ遮断する

気にならない雑音程度の音以外は、できるだけ遮断しましょう。
音が気になると入眠が難しくなったり、睡眠の質が低下してしまったりします。ただし、あまりに静かすぎるのもよくないようです。
こちらも光同様に、静かな場所で眠ることが難しければ、耳栓などを準備しておきましょう。
もしくは、眠りを促すといわれるホワイトノイズを聞くのもおすすめです。ホワイトノイズとは雨や波、風の音のような心地よい雑音のことです。イヤホンを用意して、スマートフォンなどで聞いてみてはいかがでしょうか。

ポイント⑤カフェインを摂取してから眠る

寝る前にはあまり飲まない方が良いといわれるカフェインですが、効果的なパワーナップのためには、
あえて飲むことが推奨されています。カフェインをとってから眠ることを、カフェインナップとも呼ぶようです。
カフェインの覚醒効果は、飲んでから30分ほどして現れるとされているので、パワーナップの前にコーヒーや紅茶、緑茶などを飲んでおくと、ちょうど起きるタイミングでその効果が現れるため、すっきりと目覚めることができるのです。

ポイント⑥起きた後はストレッチをする

パワーナップの仕上げは軽いストレッチです。
起きたら体を伸ばし、頭と体をすっきりと起こしてあげましょう。
眠る前にも軽くストレッチをすると、入眠しやすくなる効果が期待できますよ。

ポイント⑦パワーナップ中は起こさない

パワーナップに必要な時間は、20分程度です。余程のことがない限り、パワーナップ中は声をかけたり、電話を取り次いだりせずに、
眠ることに集中させるようにしましょう。途中で起こされてしまってはパワーナップの効果が感じられません。

企業が積極的にパワーナップを取り入れるためにできること

従業員が個人的にパワーナップをしたいと思っても、会社としての理解がなければ「仕事中に寝るなんて…」と
いわれてしまいかねません。パワーナップを実施するのであれば会社全体で取り組む必要があるでしょう。
そこで、パワーナップを取り入れるための方法をご紹介します。

パワーナップ推奨ルールを作る

会社として、大々的にパワーナップを推奨するルールを作り、周知しましょう。
例えば、12時30分〜13時30分の間の20分間はお昼寝OKとしたり、いつでも好きな時間に20分程度の仮眠をOKとしたりします。
もしくは「OKですよ」という表現ではまだ遠慮してしまう場合があるので「基本的には社内にいる全員が12時〜15時までの間に15分程度の仮眠をとること」と決めてしまっても良いかもしれませんね。

パワーナップ用の部屋を作る

自分のデスクで仮眠しようとしても、明るさや騒音などの問題で、なかなか質の高いパワーナップとはいかない場合もあります。
パワーナップ専用の部屋を作ることで、自分の好きなタイミングで、周囲の目を気にせず、質の高いパワーナップを行うことができるでしょう。
Google、Apple、Microsoftなどの世界的企業、日本の大手企業でも、オフィスに仮眠スペースを設けているところが増えてきています。Googleについては、アメリカ本社にパワーナップ専用マシン「Energy Pod」を設置しています。「Energy Pod」は光と音を遮断し、パワーナップに最適な角度にリクライニングされていて、20分間のタイマーが付いているそうです。同じようなマシンを取り入れることは難しいですが、部屋を暗くし、小さくホワイトノイズを流し、リクライニングチェアを並べるなどして、できるだけ近い空間を目指しても良さそうです。

会議室などの既存の部屋を、時間を決めて開放する

専用の部屋を用意すると、そのためだけに一定の空間を常に開けておかなければならないので、なかなか難しいかもしれません。
そこでおすすめしたいのが、会議室などの既存の部屋を、時間を決めてパワーナップ用の部屋として開放する方法です。
パワーナップにおすすめの時間帯、例えば12時〜15時の間だけ、1つの会議室を暗くて静かな空間にしてパワーナップ用として利用すれば、午前や夕方は元の会議室として利用することができますよ。

最後に

そもそも、日本人は世界的に睡眠時間が短いといわれています。十分な睡眠が取れておらず、疲れがたまったり、体のサイクルや血糖値に関係なく眠気を感じたりしているようであれば、仕事がはかどるはずもありません。「仕事中に寝るなんてとんでもない、気合で乗り切れ!」といって無理に眠い状態に鞭を打つよりも、15〜20分という短い時間を睡眠に使ってその後の仕事の能率を上げた方が、全体的な生産性アップにつながるのではないでしょうか。そうはいっても、本当に生産性がアップするかどうか疑問があるという場合は、仮眠ありとなしの2つにグループを分けて、実験してみても良いかもしれません。

少しでも興味を持った方は、「パワーナップは仕事の一環」というくらいに捉えて、会社としてパワーナップを推奨することを検討してみてくださいね。

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