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お役立ち記事

2022-07-01 15:34:42

オンプレミスとクラウドを徹底比較!それぞれの特徴や向いている企業について

オンプレミスとクラウドを徹底比較!それぞれの特徴や向いている企業について

「オンプレミス」と「クラウド」という2つの言葉についてご存知でしょうか。
どちらもサーバーやシステムの運用方法を示す用語です。
業務上、サーバーやシステムを利用する場合は前提知識となっているため、これの意味や特徴についておさらいしておきましょう。
この記事では、オンプレミスとクラウドの概要や、それぞれの特徴について解説します。

 

オンプレミスとは

オンプレミスとは、企業の施設内でサーバーなどのハードウェアや業務用システムなどのソフトウェアを管理する運用方法のことです。
つまり、機器を施設内に物理的に設置し、運用していく方法のことを指します。

以前はインターネットが実用化されていなかったため、自社の施設内で機器の運用を完結させるオンプレミスしか選択肢がありませんでした。
このことから、「オンプレミス」という言葉は存在しませんでした。
下記のクラウド型が一般化するにつれて差別化が必要になったのです。

クラウドとは

クラウドとは、インターネット経由でアプリケーションやサーバーを利用する運用方式のことです。
オンプレミスとは異なり、自社の施設内でソフトウェア・ハードウェアを管理することはありません。< /span>インターネットの高速化、コンピューターの仮想化といった技術が実現した運用方法です。
2000年代後半頃から普及し始め、現在ではビジネスでも一般的に利用されています。

「クラウド(Cloud)」とは、「雲」を意味する英単語です。
この名称が使われるようになった由来には諸説あります。
一説では、「雲の上にあるアプリやサーバーにインターネットでアクセスする」というイメージが由来と考えられています。

オンプレミスとクラウドの比較

以下では、オンプレミスとクラウドを複数の観点から比較していきます。
 

カスタマイズ性

オンプレミスはサーバーやアプリケーションを自社で設計する運用方法であり、自社のニーズを直接反映させることができます。
対して、クラウドは事業者が提供するサービスをそのまま利用する形態であり、ニーズに応じて細かく調整することはできません。
このことから、オンプレミスはカスタマイズ性に優れている一方で、クラウドは細かなカスタマイズは難しい、ということになります。
 

コスト

オンプレミスは機器・回線・設定などに数百万円程度の大きな初期費用が発生します。
対して、クラウドは自社で機器を購入する必要がないため、初期費用は少額で済みます。

ランニングコストにも違いがあります。
オンプレミスのランニングコストは、運用担当の人件費や、サーバーの電気代、通信費などです。
クラウドでは多くの場合、月額料金が発生します。
また、多くの事業者は料金が従量で変化する課金方式を採用しています。
 

運用の負担

オンプレミスの場合、機器の調達から導入、その後の運用まで自社で行わなければなりません。
そのため、運用担当の人材を確保する必要があります。
対して、クラウドの場合は、サービス提供事業者にすべての運用を任せられます。
 

事業継続性

オンプレミスは自社の施設内に機器を設定しているため、施設が物理的な被害を受けるとサーバーやシステムを使えなくなってしまうケースがあります。
クラウドの場合は、機器の設置拠点を分散している事業者があります。
ひとつの拠点が被害を受けても他の拠点にアクセスできるため、継続してサービスを利用可能です。
大型災害が頻発している現在、クラウドは事業継続性に優れる運用方式として評価されています。
 

接続スピード

オンプレミスは通常、LAN接続を採用しているため接続スピードが速く、安定しています。
一方、クラウドの接続スピードは、利用しているインターネット回線の速度に依存します。
環境によっては、通信が遅いケースや安定しないケースも考えられるでしょう。
 

セキュリティ

セキュリティ面では、自社内でデータを管理するオンプレミスのほうが社外にデータを置くクラウドよりも安全だという意見が一般的です。
しかし、近年は自社による事故も多いほか、クラウドサービスの安全性も高まっています。
そのため、一概にセキュリティ面での優劣を決めることは困難です。

社内システムをクラウド移行する際の注意点

コストや運用の負担の問題から、社内で使っていたシステムをクラウドのサービスに移行する企業は少なくありません。
社内システムをクラウド移行する場合、以下のような注意点を意識する必要があります。

必要な機能が搭載されているか確認する

まず、導入しようとしているクラウドサービスに必要な機能が搭載されているか確認しましょう。
オンプレミスの場合は、自社のニーズに合わせて細かい仕様を調整可能です。
一方、クラウドの場合は必要な機能を利用できない場合があります。
トライアルなどを活用し、機能に不足がないか確認しましょう。
事業者によってはオプションで機能を追加できるケースがあります。

既存のシステムと連携が問題なくできるか確認する

既存のシステムからクラウドにデータ移行した場合、ミスマッチが起こる可能性があります。
あらかじめシステム要件を確認し、問題なくデータ連携ができるかチェックしておくことが大切です。
データ移行ではトラブルが起きやすいため、万が一に備えてバックアップをとっておくことも求められます。

十分なセキュリティ対策が実施されているか確認する

現在は多くのクラウド事業者が厳格なセキュリティ体制を整えています。
しかし、契約する場合は、クラウドサービスのセキュリティ体制について詳細に確認しておくことをおすすめします。
セキュリティポリシーや暗号化の方式に問題がないか慎重に判断したうえで契約してください。

コストシミュレーションを行ったうえで検討する

クラウドは低コストだと思われがちですが、月額で継続的に費用が発生することと従量課金であることから、使い方によっては想定していた以上の費用になるケースがあります。
想定している利用方法でのコストシミュレーションを行ったうえで契約するサービスを検討してください。

オンプレミス・クラウドはどんな企業に向いている?

オンプレミスとクラウドは、それぞれどんな企業に向いているのでしょうか? ここまで解説してオンプレミス・クラウドの特徴から、向いている企業のタイプについてお話しします。

クラウドが向いている企業

第一にクラウドをおすすめしたいのは、コストをサーバーやシステム運用のコストを抑えたい企業です。
自社の運用に適したプランを選べば、オンプレミスに対して大幅にコストを削減できます。
運用・監視にかかる人件費など、維持コストを負担する必要がない点もメリットです。

オンプレミスが向いている企業

オンプレミスの強みはシステム構築の自由度の高さです。

そのため、システムを細かく調整したい場合は、オンプレミスが適しています。
業務の独自性が高く、パッケージされたクラウドサービスの機能では対応できない場合は、必然的にオンプレミスを選ぶことになるでしょう。

オンプレミス・クラウドのハイブリッド運用も検討する

クラウドとオンプレミスにはそれぞれ強みがあります。
想定している用途によってどちらが適しているかは異なるため、一概に優劣を決めることはできません。
また、近年ではクラウドのみの運用、オンプレミスのみの運用のどちらにおいても、問題点が指摘されています。

クラウドの場合、事業者起因の障害でアクセスできなくなる可能性は否定できません。
クラウドに完全移行していた場合、トラブル時に自社では何もできない状態に陥ってしまいます。
納期が決まっている場合、業務の遅延から大きな問題に発展することもあるでしょう。
社外でデータを管理する性質上、コンプライアンスとの矛盾をどうしてもクリアできないケースもあります。

一方、オンプレミスは初期コストの高さや導入期間の長さがデメリットです。
自社の業務効率化につながるシステムを開発したとしても、コストの回収には長い期間を要します。
また、運用の手間やコストによって、業務効率の向上効果が相殺されてしまうケースもあるでしょう。

このように、クラウド、オンプレミスには、それぞれデメリットがあることを知っておかなければなりません。
近年は、どちらかに固執するのではなく、用途や状況に応じてオンプレミスとクラウドを使い分ける「ハイブリッドクラウド」という考え方も普及しています。

ハイブリッドクラウドとは

ハイブリッドクラウドとは、オンプレミスのシステムとクラウドサービスを併用する運用方式です。
以下のような運用がハイブリッドクラウドの例として挙げられます。
 

  • 重要なデータのみオンプレミスのサーバーやプライベートクラウドに保管する
  • オンプレミス、クラウドのどちらかをバックアップ用のサーバーとして利用することで、マルウェア感染や災害によるデータ消失のリスクを軽減する
  • データの重要度に応じてオンプレミス・プライベートクラウド・パブリッククラウドを使い分け、セキュリティ対策を低コストで実現する

プライベートクラウドとは、自社で構築するクラウド環境のことです。
アクセスできるユーザーを社内のユーザーに限定可能なため、セキュリティが保たれます。
対して、パブリッククラウドは、他のユーザーと共有するクラウド環境を指します。
 
一部のデータやアプリの運用をオンプレミスで行う場合は、サーバーのサイズも小規模で済み、コストや管理の手間を軽減可能です。
ハイブリッドクラウドでは、データの重要度に応じて管理する環境を変えることで、コスト削減と安全性の維持を両立します。

まとめ

クラウドとオンプレミスの違いについてご案内しました。
双方にメリット・デメリットがあるため、自社で想定している運用に合わせて選択してください。
 
スターティアでは、オンプレミスとクラウドの双方に精通したエンジニアがサポートするクラウド構築・保守のサービスを提供しています。
 
システム導入を検討されている方は、お気軽にご相談ください。
 

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