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2022-08-10 11:45:33

勤怠管理が義務付けられている理由とは?労働基準法に遵守するために知っておくべきこと

勤怠管理が義務付けられている理由とは?労働基準法に遵守するために知っておくべきこと

勤怠管理は労働基準法によって企業に義務付けられている取り組みです。
 
社員の労働時間を適切に保つためには、単に「ルールだから」と勤怠管理を行うだけでは十分ではありません。
勤怠管理の重要性や労働基準法で義務付けられている理由について理解しておく必要があります。
こちらでは、勤怠管理が法律で義務付けられている理由や、勤怠管理において知っておくべきことを解説します。
 

労働基準法で勤怠管理が義務付けられている理由

労働基準法で勤怠管理が義務付けられているのはなぜなのでしょうか?
以下では、勤怠管理が義務付けられている理由について、労働者と企業、双方の側面から解説します。

労働者を守るため

勤怠管理が義務付けられている理由のひとつが、労働者の保護です。
長時間の労働は、従業員の健康トラブルにつながります。

1990年代には、労働者が健康的な問題により死に至るケースが相次ぎました。
その原因の多くが、過重労働や時間外労働だったことがわかっています。
また、近年は過重労働を原因とする精神疾患の発症や自殺も目立つようになってきました。

こうした問題が浮き彫りになってきたことにより、労働者保護の観点から適切な勤怠管理を行うことが求められています。

企業を守るため

上記のような労働者保護の機運が強くなっている背景から、現在は企業に対して大きな重圧がのしかかっています。
従業員に対して過労働を強いていない事実を企業が対外的に示すことは、賠償責任を回避するために重要です。
勤怠管理を適切に行い、その事実を記録しておくことは、企業を守ることにもつながります。

労働基準法で勤怠管理に関して義務付けられている内容

労働基準法では、勤怠管理に関してどんな内容が義務付けられているのでしょうか。
労働基準法における勤怠管理の法的ポイントについて解説します。

労働時間の管理

労働基準法では、労働時間の適切な管理が使用者に対する義務として定められています。

労働基準法における「労働時間」は、条文によって明確に定義されていません。
ただし、実際の判例などから、使用者の指揮下において労働した実際の時間、つまり「実労働時間」だと考えられています。
契約書や労働条件に記載している時間とは異なる点に注意が必要です。

さらに、この実労働時間には使用者が指示していない労働時間も含まれます。
従業員が自発的に自宅で仕事をした時間も、労働時間としてカウントしなければなりません。

労働基準法の32条では、原則として1週間の労働時間が40時間(1日8時間)を超えないように管理することが使用者の義務として定められています。
一般的な勤務形態だけではなく、変形労働時間制やフレックスタイム制でも、この義務を遵守する必要があります。

労働時間記録の保管と届出

労働時間の記録も、労働基準法で定められている使用者側の義務です。
また、記録方法についても明確に定められています。
具体的には、以下のいずれかの方法での記録が必要です。
 

  • 使用者自身による確認および記録
  • 客観的な方法による確認・記録(タイムカード、ICカードなど)

実際には、作業効率や不正・ミス防止の観点から多くの現場で後者の方法が選ばれています。
また、記録した労働時間の情報は、3年間保管しなければなりません。
週の労働時間が40時間を超える場合は、労働基準監督署への届出が必要です。
 

36協定

36協定とは、労働基準法36条において定められている労使協定のことです。
上記のとおり、労働基準法では1日8時間・週40時間が労働時間の上限として定められています。
40時間を超えて従業員に労働をさせる場合には、36協定の締結と労働基準監督署への届出をしなければなりません。
36協定を締結・届出せず労働者に時間外労働をさせた場合、使用者に対して罰則が科されます。

36協定を締結していれば時間外労働・休日労働は違法ではありません。
しかし、2019年4月以降は時間労働の上限が定められています。
原則として、月45時間、年360時間を超える時間外労働を指示することは、36協定を締結していたとしても認められません。

適切な勤怠管理によって企業にもたらされるメリット

単に「法律で決まっているから」という意識で勤怠管理を行っている企業は少なくありません。
しかし、適切な勤怠管理を行うことは、企業に明確なメリットをもたらします。
全社が一丸となって協力して勤怠管理を行っていくためには、勤怠管理のメリットを認識しておくことが大切です。

適切な勤怠管理を行うことによって起こるメリットを紹介します。

労働時間の最適化

勤怠管理には、労働時間を最適化するという意味合いもあります。
誰か1人の従業員が連続して残業、休日出勤しているという状況は、業務が1人に集中しているということです。
各従業員の労働時間が最適化されているとは言えません。

特定の従業員が長い時間働いているということは、他の従業員の負担が相対的に軽くなっているということです。
このことから、組織のリソースに対して業務が多い、もしくは業務が属人化している、といった問題が考えられます。
いずれにしても、業務の量や配分を見直さなければなりません。

また、不要な残業が常態化しているケースも考えられます。
業績が出ていたり、売上が良かったりした場合も、従業員の労働時間に見合っていなければ効率的とは言えないでしょう。
常に時間外労働の状況を見直し、「本当に必要な労働時間なのか」という点を見直していくことが求められます。

各従業員の労働時間を最適化するためには、勤怠管理を徹底しなければなりません。
誰がどのくらいの仕事をしているのかすぐに把握できる仕組みを構築し、長時間労働を発見しだい必要に応じて是正していく取り組みが求められます。

従業員のメンタルヘルス悪化の防止

近年は、仕事を原因とする従業員のメンタルヘルス悪化の問題も取り沙汰されています。
パワハラ、業務のストレスなどとならび、代表的なメンタルヘルス悪化の原因として考えられているのが長時間労働です。

従業員が、仕事が原因でメンタルヘルスを悪化させ精神疾患を患った場合、企業は重大な責任を追及されることになります。
過去には、過労が原因で従業員に健康問題が起こり、企業が5,000万円、1億円といった高額な損害賠償の支払いを命じられた判例も報じられました。
また、責任を追及されれば、対外的な信頼も大きく失墜することになります。

何よりも、従業員は企業にとって重要な資産です。
過重労働が強いられる状況でメンタルヘルスを原因として従業員が働けなくなれば、企業は貴重な労働力を失うことになります。
また、離職や従業員との摩擦が起こるケースも増えていくでしょう。

こうした問題を回避するためにも、適切な勤怠管理を行うことは大切です。
法的な責任を免れるためにも、過重労働の事実がないことを勤怠管理の記録によって示さなければなりません。
また、勤怠管理によってメンタルヘルス悪化の防止に取り組むことは、労働力の維持にもつながります。

労働基準法に沿った勤怠管理を行うためのツール

労働基準法に沿った勤怠管理を実現するのは簡単なことではありません。
一般的に行われているタイムカードによる出退勤管理は、打刻ミスなどの問題が指摘されてきました。
また、手作業での出退勤の集計には時間がかかり、担当者に過度な負担がかかってしまうことも少なくありません。
近年、多くの企業では勤怠管理のため専用のツールが導入されています。

勤怠管理ツールの機能

勤怠管理ツールには、各従業員が打刻する機能と打刻情報を確認できる管理者用の機能が搭載されています。

ツールにログインしクリックするだけで簡単に打刻できるため、従業員の負担になりません。
ツールが対応していれば、ICカードや指紋認証での打刻も利用できます。
クラウドサービスの勤怠管理ツールであれば、テレワークでも利用可能です。

従業員が入力した打刻情報は自動的に集計されるため、担当者の負担が大幅に軽減されます。
その時点での残業時間を確認できるため、長時間労働が目立つ従業員に対して注意喚起することも可能です。

また、一定数を超える残業時間や休日出勤が確認されるとアラートを出すように設定することも可能です。
この機能により、管理者は常に従業員の労働時間を注視している必要がなくなります。
通常業務で忙殺されがちな管理者にとっては便利な機能です。

クラウド型勤怠管理ツールを利用すれば労働基準法改正への対応が容易に

勤怠管理ツールには、ゼロから自社開発するオンプレミス型とベンダーが提供するパッケージをそのまま利用するクラウド型があります。
両者にはさまざまな違いがありますが、注目していただきたい要素のひとつが法律改正への対応です。

労働基準法はこれまで時代に合わせて何度も改正が行われてきました。
特に近年は働き方の多様化により、労働基準法の改正と施行が相次いでいます。
勤怠管理に関わる改正内容も少なくありません。

オンプレミス型の勤怠管理ツールは自社の業務スタイルに合わせて細かく使用を調整できる点がメリットです。
一方で、法改正に対応する調整も自社で行わなければなりません。

対して、クラウド型の場合、法改正への対応はベンダー側のアップデートで行われます。
サービスの利用者側が法改正に際してツールを調整することは基本的にありません。

このことから、クラウド型勤怠管理ツールを導入しておくと労働基準法改正への対応が容易です。

まとめ

勤怠管理が法律で義務付けられている理由について解説しました。
勤怠管理の徹底は、企業として守らなければならないルールのひとつです。
また、長時間労働の是正によって従業員のメンタルヘルスを守ること、パフォーマンスを向上させることは、従業員だけでなく会社を守るためにも非常に重要です。
今一度、自社で適切な勤怠管理が行われているかどうか、見直してみてはいかがでしょうか。

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