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お役立ち記事

2022-11-11 11:32:05

空気中に潜むリスクを把握!空気環境測定器の選び方

空気中に潜むリスクを把握!空気環境測定器の選び方

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、室内の換気が重要視されるようになりました。

換気を適切なタイミングで行うため、空気環境測定器の導入が推奨されています。

現在は、多くの空気環境測定器が販売されていますが、どの製品を選べばいいのかわからない方が多いかもしれません。

この記事では、空気環境測定器の概要や選び方について解説します。

 

空気環境測定器とは

空気環境測定器とは、空気中のCo2濃度や揮発性ガスを測定できる装置のことです。

「二酸化炭素濃度計」「Co2濃度計」「Co2モニター」「Co2センサー」といった名称もありますが、Co2を計測できるという点においては同じものだと考えて問題ありません。

メーカーによって、Co2だけではなく人体に有害な揮発ガスも計測可能です。

測定すると、その環境におけるCo2濃度などが数値で表示されます。

現環境における空気環境をリアルタイムで確認することで、換気タイミングを知る目安になります。

卓上タイプや壁掛けタイプなど、さまざまな形状の空気環境測定器があります。

空気環境測定器が必要な理由

空気環境測定器のニーズが急速に高まっている理由のひとつが、近年懸念されている新型コロナウイルスの脅威です。

新型コロナウイルスは一般的には飛沫感染と接触感染で拡大すると考えられています。

飛沫感染を防止する対策として、狭い空間に多数の人で滞在する「密」を避けることが推奨されるようになりました。

また、できるだけ常時換気を行うことも推奨されています。

しかし、寒冷地や窓がない場所など、簡単に換気ができない環境もあります。

こうした環境でも感染リスクを軽減できるように、換気をすべきタイミングを把握する方法が求められるようになりました。

こうした状況で注目を集めるようになったのが、空気環境測定器です。

実際に政府分科会の尾身会長は、「換気状態の確認のためCo2濃度を測定する必要がある」とアナウンスしています。

適切な測定器を使用し、室内のCo2濃度を1,000ppm以下に保つことが推奨されています。

厚生労働省による空気環境測定器選びのガイドライン

空気環境測定器は、ホームセンターやインターネット通販などで一般の方でも簡単に購入可能です。

一方で、正確にCo2の濃度を測定できない粗悪品も横行している状況です。

その環境におけるCo2濃度が適切に表示されなければ、使用者は換気のタイミングを誤ってしまうため、当然ながら感染リスクは高まってしまいます。

この状況を鑑みた厚生労働省は、空気環境測定器選びにガイドラインを発表しました。

具体的には、以下の要件に当てはまる測定器の使用が推奨されています。

 

  • 検知原理が光学式(NDIRや光音響方式(PASens方式))を用いたものであること
  • 補正用の機能が測定器に付帯していること
  • 屋外のCo2濃度を測定したとき、測定値が外気のCo2濃度(415ppm-450ppm程度)に近いこと
  • 測定器に呼気を吹きかけ、測定値が大きく増加すること
  • 消毒用アルコールを塗布した手や布類等を測定器に近づけても、Co2濃度の測定値が大きく変化しないこと

NDIR方式とは

上記のとおり、NDIR方式を採用した空気環境測定器の使用を推奨しています。

NDIR方式とは、赤外線センサーによってCo2の濃度を測定する方式のひとつです。

空気中にあるCo2を目で見ることはできません。

一方で、Co2を構成する酸素、炭素が結合した分子は常に振動しています。

また、この分子は同じ周波数を有する赤外線を吸収する性質を持っています。

つまり、吸収された赤外線の量を測定することで、その環境でのCo2の濃度がわかるのです。

NDIR方式のCo2測定器は、赤外線を放出し、反射させることで気体のなかに含まれるCo2を測定します。

空気環境測定器の粗悪品を見分けるには?

上記のとおり、空気環境測定器の需要が高まっている一方、数多くの粗悪品が流通しています。

粗悪品を購入しないよう、消費者側が慎重にならなければならない状況です。

まず、極端に安い空気環境測定器は信頼性が低いと考えられます。

正確にCo2濃度を測定できる機構を実現するためには、ある程度のコストが必要です。

一般的に、5,000円以下の空気環境測定器は性能が十分ではなく、正確に測定できないと考えられています。

厚生労働省が発表しているガイドラインにならい、屋外で測定してみることも重要です。

通常、屋外でCo2濃度を計測すると400~450ppmが計測されます。

屋外で測定してこの値と大きな差がある場合は、粗悪品である可能性が高いと言えます。

呼気を吹き替えてみることもおすすめです。

人間の呼気には、当然ながらCo2が多量に含まれています。

人間の呼気に反応しなければ、そもそもCo2のセンサーが機能していないことを意味します。

また、現在は多くの人が空気環境測定器を購入しているため、信頼できる機器の情報はある程度出揃っていると考えられます。

空気環境測定器の導入を検討している場合は、まずインターネットなどで口コミを確認し、レビューで高評価な製品から選ぶことをおすすめします。

基本的には、国内の家庭用ヘルスケア機器の有名メーカーが提供している製品を選ぶと安心です。

空気環境測定器の使い方

厚生労働省は以下の資料で空気環境測定器の使い方について案内しています。

(参照:冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法

ポイントのひとつは、ドア、窓、換気口といった設備から離れた場所で測定することです。

また、人から50cmの距離をとった場所で計測することが推奨されています。

また、新型コロナウイルスの感染リスクを下げることを考えると、測定する位置は人の口に近いと好ましいでしょう。

また、換気が悪い場所、人が集まりやすい場所を予め把握しておき、その場所について頻繁に測定することが求められます。

空気環境測定器は定期的に校正しておくことも大切です。

屋外で計測し、400~450ppmの値が測定されることを確認します。

値が正常ではない場合は、校正(キャリブレーション)の作業が必要です。

製品のマニュアルを確認し、校正を行ってください。

空気環境測定器を導入するメリット

現在は多くの事業者が空気環境測定器を導入しています。

事業者が空気環境測定器を導入することで、以下のようなメリットが期待できます。

新型コロナウイルス感染のリスクを軽減できる

新型コロナウイルス感染のリスクを軽減できることは、最たるメリットです。

定期的に Co2濃度を確認し、適切なタイミングで換気を行うことで、従業員と来店する顧客の感染リスクを軽減できます。

万が一、従業員が感染し、重症化した場合、事業者にとっては大きな損害です。

集団感染(クラスター)の現場となり、一時的に休業することになるケースも少なくありません。

空気環境測定器で、感染リスクが低い環境を保つことは重要です。

感染予防に取り組んでいることを対外的にアピールできる

現在は、人々のウイルス感染を予防する意識が高まっています。

特に不特定多数の人が集まる店舗などは、「どの程度感染予防に取り組んでいるか」という点で評価されるようになりました。

入場時の検温、種子消毒の奨励、アクリル板による仕切りなどの対策を多くの店舗が実施しています。

空気環境測定器による換気状況の管理も、そうした取り組みのひとつです。

空気環境測定器を導入して感染予防に取り組んでいることをアピールすれば、「安心して利用できるお店」として評価してもらえるようになるでしょう。

Co2による人体への悪影響を軽減できる

新型コロナウイルスの感染リスクに関係なく、Co2はそもそも人体とって有害な気体です。

空気中のCo2濃度が高くなると、さまざまな健康被害を引き起こすことが確認されています。

代表的な例が、頭痛や倦怠感、耳鳴りといった症状です。

そこまで明確な症状が現れないとしても、眠気や息苦しさなどを感じることがあります。

従業員をこうした健康被害から守るためにも、Co2濃度を低く保つことは重要です。

換気を適切に行うことで、従業員のパフォーマンスを高めることにもつながります。

適切な換気の方法

新型コロナウイルス感染を防止するための換気は、窓の開放によって行うのが基本です。

1時間に2回以上、部屋全体の空気を入れ替えることを目指します。

少なくとも30分に1回は窓を全開にして、換気をするように努めます。

また、空気の流れを妨げることがないよう、カーテンなどは開けておきましょう。

窓が少ない、もしくは窓がない環境の場合は、ドアに向けて扇風機やサーキュレーターで風を送り、空気の流れを作ることでも換気ができます。

HEPAフィルター付きの空気清浄機は、補助設備として活用できます。

ただし、ウイルス濃度の低減効果は換気のほうが大きいと考えられているため、過信は禁物です。

基本的には、換気で対策を行うように努めましょう。

換気しながら、適度に加湿を行うことも推奨されています。

40~70%の湿度を維持することが目安です。

オフィスにエアコンなどの空調設備が設置されている場合は、定期的にメンテナンスを行ってください。

フィルターにホコリや汚れが詰まった状態を放置すると、オフィス内にカビや雑菌が繁殖してしまいます。

この状態で換気を行っても、空気を十分に清浄することができません。

まとめ

空気環境測定器の概要や選び方、導入メリットなどについて解説しました。

常時窓を開けておけるような環境であれば、それほど換気を意識的に行う必要はないでしょう。

しかし、窓がない場所など換気が行いづらい環境であれば、換気が必要なタイミングを把握できることは大きなメリットです。

現在は、正確にCo2濃度を計測できる機器を安価で購入できます。

従業員や顧客の感染リスクが懸念される場合は、ぜひ空気環境測定器の導入を検討してください。

 

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