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お役立ち記事

2023-02-15 09:39:05

ESGとは?取り組みのうえで中小企業が意識すべきポイント

ESGとは?取り組みのうえで中小企業が意識すべきポイント

大企業を中心に「ESG」という取り組みを実施するケースが目立ってきています。
企業価値を高めるため、また投資対象としての魅力を高めるために重要な取り組みです。
SDGsやCSRとともに、現代の企業が知っておくべきキーワードのひとつといえます。

この記事では、ESGの概要や取り組むメリット、注意点などについて解説します。

 

ESGとは

ESGとは、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の頭文字をとった言葉のことです。
現在、世界が直面している問題に対して、これら3つの視点から取り組むべきとする考え方を示します。

Environment、Social、Governance、それぞれの視点から取り組む代表的な問題は以下のようなものです。

Environment:二酸化炭素排出量増加問題
Social:男女平等、ダイバーシティの実現
Governance:コンプライアンス問題

ESGの考え方は、2006年に国連の事務総長を務めていたコフィー・アナン氏によって提唱されました。
中長期的な企業価値を示すうえで、重要な観点として認識されています。
また、投資家の間でESGに取り組んでいるかどうかで投資対象とするか判断することが一般的になってきています。

SDGs・CSRとの違い

ESGと似た言葉として、「SDGs」や「CSR」があります。これらの言葉の概要とESGとの違いについて解説します。
 

SDGs

SDGsは「Sustainable Development Goals」の略であり、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。
「持続可能な世界」を実現するために、達成に必要な目標がまとめられたものです。
合計で17の目標が2015年の国連サミットにて採択されています。
SDGsにおいて取り組みが求められるのは、国連や政府です。
対して、ESGでは民間企業に対して取り組みが求められます。
このように、取り組みの主体となる組織に違いがあります。
 

CSR

CSRは「Corporate Social Responsibility」の略です。
日本語にすると「企業の社会的責任」となります。

企業が対外的な評価を獲得するためには、社会的な信頼を向上させることが必須です。
そのためには、商品展開や企業活動が適切な倫理観にもとづいて実施される必要があります。
CSRは、信頼性向上を目的として社会的責任を果たすことを経営方針に組み込む考え方です。

CSRとESGは、どちらも対外的な評価を向上させるための取り組みです。
CSRは企業主体の考え方がまとめられていますが、ESGには投資家の目線からの考え方が含まれています。

ESGに取り組むメリット

企業がESGに取り組むと、どういったメリットが期待できるのでしょうか。
以下では、代表的なメリットを解説します。

投資家からの評価が高まる

ESGには投資家視点での考え方が組み込まれています。
そのため、ESGに取り組むことで投資家からの評価が高まり、投資を募ることができるようになるでしょう。

このことから、ESGには資金調達としての側面もあります。
獲得した資金をもとにさらにESGやSDGsの取り組みを強力にしていき、企業価値や対外的な信頼性を向上させていくことも可能です。

企業のブランドが高まる

ESGに取り組むことで、企業のブランドが高まります。
実際に、多くの企業がESGに取り組んでいることをアピールしたことで、「さまざまな社会問題に取り組んでいる企業」として評価されています。

こうしたブランドの向上により、売上の向上も期待できるでしょう。
例として、環境問題に取り組んでいることを打ち出し、環境に配慮した商品を展開すれば、購入した消費者にも環境改善に参加してもらうことができます。「環境に対して少しでも貢献したい」という意志を持っている顧客は、その企業の商品を優先的に購入するようになるでしょう。

優秀な人材が集まる

求職者が企業に求めることは、常に変化しています。
近年重視されているのは、安定性やワークライフバランスです。
こうした働きやすさは、企業が従業員を大切にしていてはじめて実現されます。

ESGの「Social」には「従業員にとって働きやすい環境構築」も含まれています。
そのため、ESGに取り組んでいることを強く打ち出すと、優秀な人材が集まりやすくなるでしょう。

近年は、多くの企業、業界で人材不足が起きています。
また、今後も日本の労働人口は減少していく見込みです。
ESGへの取り組みによって求職者からの評価を高め、優秀な人材を獲得していくことは重要といえます。

ESG投資とは

ESG投資とは、企業が実施しているESGの取り組みに注目して投資先を選ぶことです。
業績や財務状況以上に、ESGへの取り組み状況を優先します。

国連が投資の判断基準としてESGの観点を提唱したことをきっかけに、ESGに注目して投資対象を選ぶ投資家が増えています。
企業側としては、ESGの施策を強化し、それを大規模にアピールすることで、多くの投資家から投資を募ることが重要です。

ESG投資の代表的な種類

ESG投資は、投資対象の判断方法から以下のような種類に分けられます。
 

ネガティブ・スクリーニング

ESGの観点に該当しない、非倫理的な活動、環境破壊につながる活動に関与している企業を投資対象から除外する手法です。
代表的な例として、原子力、化石燃料、タバコ、アルコール、ギャンブル、アダルト、武器・兵器などが挙げられます。
ESG投資のなかでは最も古く、スタンダードな判断手法です。
 

ポジティブ・スクリーニング

ESGの考え方に準拠している企業を投資対象とする手法です。
具体的には、環境の改善、人権問題の解決、労働環境の改善などに取り組んでいる企業を対象としています。
上記のネガティブ・スクリーニングとは対照的な考え方です。
 

国際規範スクリーニング

国際的な基準への適合状況から投資対象を決める手法です。
国際労働機関(ILO)などが、参照される国際基準の代表例として挙げられます。
 

ESGインテグレーション

ESGに関する情報と財務状況をバランスよく参照しながら投資対象を決める手法です。
総合的な判断が可能になることから、現在の投資家の間で広く普及しています。
 

サステナビリティ・テーマ投資

サステナビリティをカラーとして強く打ち出している企業に投資する手法です。
SDGsと密接に結びついており、世界的に見ると投資例が増えてきています。
 

インパクト・コミュニティ投資

社会に与えたインパクトに注目して投資対象を決める手法です。
また企業実績が浅いベンチャーなどでも、この十分なインパクトを残せればこの手法により投資対象として選ばれる可能性があります。
 

エンゲージメント/議決権行使

企業とのエンゲージメントを強めたり、株主となったりすることで、直接企業のESG推進に関わっていく手法です。
企業の財務情報・非財務情報を正確に把握することで、投資リターンが最大化されるように働きかけることができます。

ESGのため企業が行うべき対応

ESG投資家からの評価を高めるため、企業は具体的にどういった対応をとるべきなのでしょうか。
ESGのための代表的な取り組みをご紹介します。

環境に配慮した製品開発

環境に配慮した製品を開発・展開をすることで、ESG面での評価の向上が期待できます。
また、製造を環境に配慮したプロセスに変更することも一般的です。

例として、リサイクル可能な商品を展開することなどが挙げられます。
再生可能エネルギーや太陽光発電を活用することや、CO2の排出量を削減することも重要です。

多様性を意識した働き方の実現

多様性を意識した働き方の実現は、ESGの「Social」に該当します。
例として、年齢、性別、人種などに関係なく優秀な人材を積極的に採用するようにすれば、「多様性を重視している企業」として評価されやすくなるでしょう。

また、さまざまな状況の従業員が働きやすくなる環境づくりに取り組むことも重要です。
代表的な取り組みとして、テレワークやフレックス制度の導入、育児休暇・介護休業の整備などが挙げられます。

透明性を意識した情報開示

投資対象としての魅力を投資家に感じさせるためには、企業情報を積極的に開示する必要があります。
透明性を意識し、財務情報・非財務情報の双方を開示しましょう。
法令に定められた情報だけではなく、それ以外の情報に関しても投資家にとって有益と思われる場合は能動的に開示してください。

ESGで評価されるためには、特に非財務情報の開示が重要です。正確な情報をわかりやすく加工して開示するように心がけましょう。

ESGに取り組むうえで注意すべき点

ESGに取り組むうえでは、以下のような点に注意しなければなりません。

すぐに効果が出ない

ESGは中長期的に継続することが求められる取り組みです。
短期的な視点では、効果を実感しにくいといえます。

ESGに着手するうえでは、即効性を期待せず、「将来的に実を結ぶ取り組み」として認識しておく必要があります。
また、成果を判断しにくい側面があるため、効果の判断基準についても適宜見直さなければなりません。

比較・検証が難しい

現状はESGの指標が乱立しています。
そのため、取り組みの評価を正確に行うことは困難です。

自社への投資を検討している投資家にとって、どんな情報が有益なのか慎重に検討する必要があります。
他社の例がそのまま自社にも適応されるとは限りません。

大企業の事例が多い

現状、ESGに取り組んでいるのは大企業が中心です。
大企業は豊富な資金力をもとに、ESGの取り組みを推進しています。
そのため、そうした事例は中小企業には参考にならないかもしれません。
中小企業でも実践できるESGのモデルケースが求められています。

まとめ

EGSの概要やEGSの投資対象として選ばれるための取り組みについて解説しました。
EGSに取り組むことで企業価値が高まるだけではなく、資金調達にもつながります。
現状は中小企業の実施例は多くありませんが、ぜひ自社でできることを検討してみてください。

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