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2023-11-08 09:00:15

業務用WiFiルーターとは?オフィス・事務所用と家庭用の違い、機器の選定ポイントを解説!

業務用WiFiルーターとは?オフィス・事務所用と家庭用の違い、機器の選定ポイントを解説!

現代のビジネスシーンにおいて、無線通信の仕組みである「WiFi」は欠かせません。
WiFi環境の構築にはWiFiルーターが必要ですが、これは「業務用」と「家庭用」の2種類に大別されます。

そこで今回は、オフィス・事務所用WiFiルーター(業務用WiFiルーター)と家庭用WiFiルーターの違い、機種の選定ポイントを解説します。

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業務用WiFiとは?

業務用WiFiとは、オフィスや店舗で主に使用される無線ネットワーク技術および通信機器の総称です。

多くの場合、業務用WiFiルーターのことを指します。
業務用WiFiは、一般家庭用のWiFiルーターよりも多機能かつ高性能で、ビジネスユースに適したパフォーマンスを誇ります。

具体的には、同時接続デバイス数、通信速度、電波範囲、セキュリティ機能、そしてメーカーのサポート体制や保証期間に違いがあります。

業務用WiFiの目的と必要性

用途によりますが、業務効率化やサービス品質向上を目的に、業務用WiFiルーターを導入するのが一般的です。

たとえば、現代のオフィスにおいてWiFi環境の用意は欠かせません。
家庭用のWiFiルーターを設置した場合、接続デバイス数の関係から通信速度が低下したり、不安定になったりする可能性が高いです。

利用者が多いからこそ、家庭用WiFiルーターはスペック不足が否めません。
そこで重宝するのが、家庭用のWiFiルーターよりもハイスペックな業務用WiFiルーターなのです。

IT時代の今、WiFiなどの通信品質は業務効率に直結します。

業務が滞らないよう、そのオフィスに適した通信機器を設置しなければなりません。

業務用WiFiと家庭用WiFiの違い

ここでは、業務用WiFiルーターと家庭用のWiFiルーターの違いを5つの観点から比較します。

同時接続数

業務用WiFiと家庭用WiFiの違いとして、デバイスの同時接続可能台数が挙げられます。

たとえば、家電やPC周辺機器の大手メーカーであるBuffaloの業務用WiFiルーター、「VR-U300W」は、最大40台のデバイスとの同時通信に対応しています。
一方、同メーカーの家庭用のWiFiルーターである「WSR-1800AX4Sシリーズ」は、最大14台まで接続可能とのことです。
家庭用WiFiルーターで14台は多く感じますが、オフィスになると話が変わります。

1人1台はPCをデバイスするほか、スマホやタブレット、複合機などのOA機器もWiFiに接続するのが一般的です。
デバイスの接続台数に比例して通信速度は遅延する傾向にあるため、やはりオフィスでは、高いパフォーマンスを誇る業務用WiFiルーターの導入を推奨します。

通信速度

近年は、テレワークの普及でWeb会議を頻繁に行う企業が増えました。

高品質な映像と音声を維持するためにも、多台数接続が可能で、通信速度が落ちにくい業務用WiFiルーターの導入は必須です。

また、映像系やデザイン系の企業では、デバイス間で大容量データのやりとりを行う機会があります。
ルーターの性能が低いと、データの送受信に多くの時間がかかります。

また、通信中はほかのデバイスの通信速度が低下するため、これらの企業ではハイスペックな業務用WiFiルーターの設置が欠かせません。

セキュリティ機能

業務用WiFiはセキュリティ機能が強化されており、安心・安全なネットワーク接続を実現します。

中でも最新のセキュリティ規格である「WPA3」対応機種をおすすめします。

WPA3は、同じく暗号化通信規格の一種であるWPA2を改良したもので、通信傍受や盗聴などに強いセキュリティプロトコルとして注目されています。
この規格には、個人向けと企業向けの2つのバージョンがあります。

個人向けは「WPA3-Personal」と呼ばれ、一般的に推奨される複雑なパスワードを選ばなかった場合でも、優れたセキュリティを発揮します。
企業向けの「WPA3-Enterprise」は、複雑な暗号化メソッドや認証サーバーを用いて、ユーザーを個別に認証するのが特徴です。
すなわち、オフィスに設置するルーターは、WiFiセキュリティを大幅に向上させるWPA3-Enterpriseの対応機種が最適といえます。

電波範囲

業務用WiFiルーターは、店舗やオフィスといった広範なエリアでの利用を想定しています。

高性能なアンテナや「ビームフォーミング」を採用することで、より広範囲に電波が届くよう設計されているのです。

ビームフォーミングとは、無線通信で送信アンテナから特定方向へと電波を集中させて通信距離を拡大し、感度を高める技術のことです。
これはアクティブ・フェーズドアレイ・アンテナなど、指向性を自在にコントロールするアンテナでよく採用されています。

ビームフォーミングをWiFiルーターに活用することで、通信品質が高まるほか、電波干渉の頻度が減少すると考えられています。
なお、この技術はWiFiだけでなく、携帯キャリアの基地局や「5G」など、多様な無線通信に活用されています。

ゲストWiFi機能の有無

ゲストWiFi機能は、オフィスなどの来客に、一時的なインターネット接続を提供するための機能です。
ゲストWiFi機能内蔵のルーターは、通常のWiFiネットワークとは別に、来客用のネットワーク名(SSID)とパスワードを設定できます。

これにより、来客は社内のWiFiを利用できますが、社内で実際に使われているネットワークにはアクセスできません。

オフィスに最適な業務用WiFiルーターの選び方

ここでは、中小オフィスに最適なWiFiルーターの選び方を解説します。

家庭用WiFiルーターは極力選ばない

オフィスで使用するルーターは、基本的に業務用を選ぶべきです。

ただし、利用者が1~2人の「SOHO規模」であったり、業務においてインターネットの利用頻度が低かったりする場合、家庭用WiFiルーターを使うオフィスもあるようです。

とはいえ、通信品質や安定性、セキュリティなどの観点から、家庭用WiFiルーターの業務用途は推奨されません。

同時接続台数に余裕をもたせておく

WiFiルーターは、同時接続デバイス数に比例して通信速度が低下する傾向にあります。
通常、WiFiルーターには最大接続台数がスペック表に記載されているため、機種選定の際に参考にするといいでしょう。

あらかじめデバイスの想定接続台数を算出しておき、最大接続台数に余裕のあるWiFiルーターを選ぶのがポイントです。

SSIDのステルス機能があるものを選ぶ

「SSIDのステルス機能」は、WiFiルーターのSSIDを隠すための機能です。
本機能により、オフィスに設置したルーターのSSIDが外部デバイスで検出されないため、他人に認識されにくくなります。

ただし、一定レベルのセキュリティは確保できますが、これだけで安心はできません。
そのため、通信内容の暗号化やMACアドレスフィルタリングなど、複数のセキュリティ対策を組み合わせる必要があります。

通信規格が11ac・11ax対応の機種を選ぶ

業務用WiFiルーターは、「11ac(WiFi 5)」や「11ax(WiFi 6)」といった最新の通信規格の機種を選ぶのがおすすめです。
11acは2013年に策定された5GHz帯を使用する規格で、最大6.9Gbpsの通信速度を誇ります。

11axは「WiFi 6」とも呼ばれ、9.6Gbpsの超高速通信が可能です。
この規格は多くの無線LAN端末と同時に通信できるため、多端末環境での安定性が高いと評価されています。

間仕切りが多いオフィスでは「メッシュWiFi」を選ぶ

メッシュWiFiとは、複数のルーターが連動してひとつの広範ネットワークを形成するシステムのことです。

各ルーターが網目(メッシュ)のように接続されるため、通信経路に問題が生じた場合でも、別の経路を通じてインターネット接続ができます。

間仕切りが多いオフィスの場合、メッシュWiFiを利用できるルーターを選びましょう。
これによって電波範囲が拡張されるため、間仕切りがあってもWiFiに繋がりにくい現象が起きにくくなります。

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業務用WiFiの導入手順

ここでは、業務用WiFiルーターの導入手順を解説します。

WiFiのニーズと目的の明確化

最初にやるべきことは、WiFiの用途や導入目的を明確化することです。

たとえば、社内で使用するWiFi環境と、顧客などにサービスとして提供するWiFi環境では、必要なスペックや機能が変わります。
WiFiルーターを選定する前に、「なぜ必要なのか?」をハッキリとさせておくことが大切です。

適切なWiFiルーターの選定・設置

オフィスの間取りや接続デバイス数を考慮し、適切な業務用WiFiルーターを選定・設置します。
業務に支障をきたさないよう、スペックに余裕のある機種を選びましょう。

WiFiルーターの初期設定

ルーターの初期設定を行い、PCなどのデバイスでWiFiを使えるようにします。
WiFiルーターの設定方法は機種ごとに異なりますが、付属の説明書やプロバイダーから送付される「プロバイダー情報」を入力します。

WiFiルーターの電源を入れたら「アクセスポイントモード」にし、PCから当該ルーターのSSIDを探します。

IDとパスワードを入力し、デバイスをインターネットに接続しましょう。
なお、SSIDおよびパスワードはルーター本体の底面や同封されているカードで確認できます。

セキュリティ対策の実施

不正アクセスや情報漏えい防止のため、ルーターのセキュリティ対策を行います。
代表的なセキュリティ対策として、特定のデバイスのみアクセスが許されるMACフィルタリングが挙げられます。

MACアドレスとは、各デバイスに割り当てられた固有のIDであり、これを用いてフィルタリングを行うことで、認証されたデバイスだけがWiFiに接続できます。
その上で定期的なファームウェアの更新を行い、常に最新のセキュリティ対策を施すことが大切です。

運用・管理方法のマニュアル化

オフィスWiFiの運用・管理方法をマニュアル化し、従業員に周知しましょう。
具体的には、WiFiルーターの設置場所、パスワードの管理、ファームウェアの更新など、細かいルールをまとめてマニュアルにします。

おすすめの業務用WiFiルーターとその特徴

ここでは、おすすすめの業務用WiFiルーターをいくつかご紹介します。

BUFFALO(バッフォロー)

Buffalo(バッファロー)の中小オフィス向け機種として、「WXR-5700AX7P」「WSR-5400XE6」「WSR-3200AX4S」などがあります。

「WXR-5700AX7P」は、高いセキュリティ機能を持つハイパフォーマンスモデルで、「ネット脅威ブロッカー2 プレミアム」が組み込まれています。
「WSR-5400XE6」は、WiFi 6Eをサポートし、3つの周波数帯(6GHz、5GHz、2.4GHz)を使えるトライバンド対応です。

「WSR-3200AX4S」は、多くの端末を同時にサポートするWiFi 6(11ax)を搭載しています。
IPv6対応で、高い通信速度を実現するほか、ゲストポート機能も備わっていて、社内ネットワークへの不正アクセスを防ぐことができます。

ELECOM(エレコム)

ELECOM(エレコム)のWiFiルーターは、優れた耐候性と耐衝撃性、コストパフォーマンスに定評があります。
中小オフィスに適したWiFiルーターとして「WAB-M1775-PS」があります。

この機種は、最大1775Mbpsの通信速度を誇るほか、最大接続デバイス数は256台で豊富なセキュリティ機能を搭載しています。
さらに「PoE受電」や「PoEパススルー機能」に対応し、設置場所に電源がなくても、LANケーブルのみで送電可能です。

I-O DATA(アイオーデータ)

I-O DATAは日本の精密機器メーカーで、中小オフィス向けのWiFiルーターも販売しています。

おすすめは「WN-DX2033GR」という機種で、「360コネクト技術」により360度全方向に電波を発信します。

さらに独自の「ビームフォーミングW機能」で、ビームフォーミング非対応のデバイスにおいてもスムーズに電波が届きます。
このルーターが持つ2つの独自機能により、オフィス全体で安定したインターネット接続を可能にします。

NEC

NECでは、5人以下の小規模なオフィスに最適な「Aterm WX6000HP」などの機種を製造・販売しています。

本機種は「WiFi6(IEEE802.11ax)」に対応しており、最大4804Mbps(5GHz)と1147Mbps(2.4GHz)の高速通信が可能です。
また、NEC独自の「ハイパワーシステム」を採用しているので、間仕切りが多くても電波がしっかりと届きます。

最大接続デバイス数は36台で、最新のセキュリティ規格であるWPA3に対応しています。
高速通信、多台数の同時接続、そして高いセキュリティ性能を持つこのルーターは、小規模オフィスでのWiFi導入に最適です。

ASUS(エイスース)

「ASUS(エイスース)」は、中小企業やオフィスに適した、高速で信頼性のある業務用WiFiルーターを販売しています。

具体的な製品としては「BRT-AC828」があります。

このデュアルバンドWiFiルーターのデータ転送速度は最大1734Mbpsで、MU-MIMO機能により、部屋の隅々まで電波が届きます。

また、「ウイルスバスターシリーズ」で知られる「トレンドマイクロ」社の技術を採用した、高度なセキュリティ機能を備えています。
簡単設定で、来客者向けのフリーWiFiスポットを開設できるなど、ハイスペックかつ多機能なルーターとして、多くのオフィスに導入されています。

まとめ

WiFi環境は業務効率に直結するため、自社に最適な機種を選ぶことが大切です。
そんな業務用WiFiルーターの設置・導入は、スターティアにお任せください。

弊社ではお客様のご要望を丁寧にヒアリングした上で、業務用WiFiルーターの選定から設置、設定までノンストップでサポートいたします。

「どの機種を選べばいいかわからない」「選任人材が不在で困っている」といった方はぜひ、スターティアの「ネットワーク構築・保守サービス」をご利用ください。

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