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お役立ち記事

2022-07-12 15:16:44

CSRとは?サステナビリティ・SDGsとの関係や事例を紹介

CSRとは?サステナビリティ・SDGsとの関係や事例を紹介

「CSR」という取り組みをご存知でしょうか。
「SDGs」や「サステナビリティ」と同様、企業が社会貢献を目指すうえで知っておかなければならないキーワードのひとつです。
この記事では、CSRの概要や活動内容、実施するうえでのポイントなどについて解説します。

 

CSRとは

CSRとは、「「Corporate(法人の)」「Social(社会的な)」「Responsibility(責任)」という3単語からなる言葉です。
日本語では「企業の社会的責任」という意味になります。
企業が活動していくうえで負っている社会的責任を意味する言葉です。

企業は事業を行ううえで従業員、ステークホルダー、顧客、地球環境など、さまざまな対象に社会的責任を守った意思決定をしなければなりません。
また、負うべき社会的責任は企業の規模、影響力、役割によって異なります。
このことから、各企業は独自に自社の課題を検討し、CSRを定めていく必要があります。

サステナビリティ・SDGsとの関係

サステナビリティ(Sustainability)は「持続可能性」を意味する言葉であり、環境や経済などさまざまな側面からバランスをとり、持続可能な社会を実現するためのコンセプトです。
企業が取り組むサステナビリティは「コーポレートサステナビリティ」と呼ばれています。

CSRとサステナビリティはしばしば混同されます。
明確な違いは焦点を当てている対象です。
CSRは主に経済活動にフォーカスしていますが、サステナビリティは経済だけではなく環境、ひいては社会全体にまで視野を広げているのが特徴です。
また、一般的にはCSRはボランティア色が強く、サステナビリティはビジネス色が強いコンセプトとして認識されています。

CSRとサステナビリティはどちらもこれからの時代の企業にとって重要なコンセプトのため、違いをしっかりと認識しておきましょう。
サステナビリティに関しては、「SDGs」も知っておきたいトピックのひとつで、「SDGs(Sustainable Development Goals)」は「持続可能な開発目標」という意味の言葉です。
2015年9月の国連サミットで採択されました。
2030年までに達成すべきとされる17の国際目標で構成されています。

CSRの具体的な活動内容

CSRの活動には明確な定義がありません。
上記のとおり、企業はそれぞれのシチュエーションに応じて独自のCSRを実施しています。
典型的な例と言えるのが、以下のような活動内容です。
 

  • 環境に配慮した商品の開発
  • 環境への影響をおさえた生産体制の構築
  • 環境を守ろうとする活動への支援
  • 地域社会への積極的なバックアップ

このように、環境を守ることを意識した活動が代表例です。
一方で、自社の従業員の快適な業務をサポートすることやコンプライアンスの遵守、取引先や顧客との良好な関係性構築もCSRと考えられています。

CSRが重要視されている理由

CSRの始まりは90年代です。世界中で企業の不祥事や環境破壊の例が相次ぎ、非難の目が向けられるようになりました。
インターネットが発展し、個人が自由に企業活動をチェックできるようになったことも、こうした問題が注目されるようになった理由のひとつです。

こうした状況から欧米企業を中心に「企業活動を継続しながらもルールを遵守し、社会のために貢献していく」というコンセプトが広まっていきました。
その後、世界の企業が足並みを揃えるようにコンプライアンスや環境に配慮するようになっていきます。
2010年には、CSRに関する国際ガイドラインが採択されるに至りました。

このように、当初は社会から厳しい非難を受けたことから始まったCSRですが、近年は経営やブランディングの一環として実施する企業も増えています。
重大なプロジェクトの一環としてCSRに取り組んでいる企業も少なくありません。

各国におけるCSRの概況

日本に先駆けて世界の国々ではCSRの取り組みが盛んに行われています。

以下ではアメリカとヨーロッパを取り上げ、CSRの概況について紹介します。

アメリカ

アメリカでは90年代の後半から、企業に対する厳しい目が向けられるようになっていきました。
具体的には社会ルールに従うこと、環境に配慮することが求められるようになり、CSRを重要視する機運が高まっていったのです。

2000年代には、グローバル化した企業の外国人労働者の雇用に関する問題が多発し、明確な法整備が求められる事態に。
このことから、一気にCSRの普及が進んでいます。

ヨーロッパ

ヨーロッパの国々では、環境や社会に関して国民が高い意識を持っています。

このことから、CSRの考え方が企業活動のベースとして定着している点が特徴です。

また、EUでは「未来への投資」としてCSRの活動を位置づけています。
社会の未来に投資することが、企業の未来の投資にもつながる、という考え方です。

CSRのメリット・デメリット

CSRを実施する場合は、メリットとデメリットの双方について知っておきましょう。
 

CSRの報告に活用できる

 

CSRのメリット

CSRには以下のようなメリットがあります。
 

対外的な企業イメージが向上する

CSRは社会的に好意的に受け取られる活動です。

このことから、CSRの実施によって対外的な企業イメージの向上が期待できます。
メディアへの露出やレポートの公開で積極的にCSRに取り組んでいることをアピールする企業は少なくありません。

東京商工会議所は、CSRを実施した企業に対し、実施後のイメージに関するアンケートを行っています。
アンケート結果からは、大企業の98.3%、中小企業の79.7%がCSR実施後のイメージアップを実感していることがわかりました。

(参考:東京商工会議所 「企業の社会的責任(CSR)」についてのアンケート調査 結果概要
 

従業員エンゲージメントが強化される

CSRの推進には、従業員の「社会貢献したい」という欲求を満足させる効果もあります。
このことから、従業員の自信につながり、エンゲージメントが強化されることも多いようです。
とりわけ若い社員は「CSRに積極的に取り組んでいる企業で働きたい」と強く考えている傾向があります。
リクルートワークス研究所は、若者の社会貢献意識に関する調査を実施しました。
調査結果をまとめた資料のなかでも「CSR活動によって、従業員の意識が高まった様子が見られた」といった内容が記載されています。

(参考:リクルートワークス若手の社会貢献意識の底流を探る

CSRによって従業員エンゲージメントが高まれば、社員の定着率への好影響が期待できるでしょう。

 

顧客・株主との関係性が強化される

上記のとおりCSRを実施すると企業のイメージアップが期待できます。
さらに、その結果として顧客や株主との関係性が強くなることも少なくありません。
同じように社会貢献の意欲が高い顧客や株主から支持されるケースが多いようです。

こうした関係性の強化自体をCSRの目的に設定している企業もいます。
東京商工会議所の調査では、56.7%の中小企業、44.1%の大企業が「販売先・納入先との関係強化」をCSRの目的として回答しました。

(参考:東京商工会議所「企業の社会的責任(CSR)」についてのアンケート調査 結果概要

CSRのデメリット

CSRの実施について検討するうえでは、以下のようなデメリットについても知っておかなければなりません。
 

コストがかかる

CSRを実施すると、活動内容や規模に応じた労務コストと経済的コストが発生します。
また、CSRにリソースを割けばそれだけ中核業務に割くリソースが減ることになるため、少なからず売上が減ることは避けられません。
特に、キャッシュフローに余裕がない中小企業にとって、直接的な売上につながらずコストがかかるCSRにリソースを割くことは現実的ではないでしょう。

また、東京商工会議所は、大企業に比べて中小企業はCSR活動に対して経済的支援がある方が望ましいと回答しており、資金的に余裕のない企業ではCSR活動をすることは難しいと言えます。

東京商工会議所の調査においても、「中小企業は経済的に成約があり、CSRの実施のために経済的支援が必要だと指摘されている」といった内容が記載されています。

(参考:東京商工会議所「企業の社会的責任(CSR)」についてのアンケート調査 結果概要)
 

人材が足りない

人材の不足からCSRを思うように実施できないケースも少なくありません。
多くの企業では、そもそもCSRに割く人員がいない、という状況に陥っています。
比較的余裕があったとしても、メリット以上にコア業務のリソースが減るデメリットを鑑みた経営層の理解を得られないことが多いようです。

東京商工会議所の調査では、51.8%の中小企業と48.6%の大企業が、人材の不足が原因で満足にCSRを実施できていない、と回答しています。

(参考:東京商工会議所 「企業の社会的責任(CSR)」についてのアンケート調査 結果概要)
 

教育・研修の工数がかかる

CSRの実施を決めたとしても、すぐに実行に移すことは困難です。
まずはノウハウの蓄積や、社員研修などを実施する必要があります。
こうした工数によって時間がとられ、なかなかCSRをスタートできないケースは少なくありません。

教育や研修に時間がかかりすぎると、社会貢献の意識自体が風化してしまうことも考えられます。

国内におけるCSRの事例

国内のCSRの事例として、スターティアの事例をご紹介します。

スターティアは、企業向けトータルサポートサービス「ビジ助」の2021年売上の1%を公益財団法人ほしのわ(通称:ほしのわ財団)に寄付しました。

ほしのわ財団は、経済的な問題により就学が難しい学生に対し、奨学金を支給している団体です。
熊本には、2016年の地震による爪痕が今も多く残されています。
地域が成長していくためには、若者が自分の夢に向かって学習できる環境が必須です。
熊本県、ならびに日本の将来のため、CSRの活動として本財団への寄付を実施しました。

詳細はビジ助×社会貢献のページをご覧ください。

CSRを成功させるポイント

CSRを成功に導くためのポイントについて解説します。

社会的なニーズに合わせる

CSRは社会に貢献する取り組みです。
そのため、社会的なニーズに合わせて内容を決める必要があります。
企業の状況や事業内容に合わせて、自社ができることを探しましょう。

無理に環境改善の取り組みを行う必要はありません。
コンプライアンス強化や従業員の労働環境改善も、れっきとしたCSRの取り組みです。

自社独自の活動を展開する

可能な限り自社の事業と関連したCSR活動を実施しましょう。
事業との相乗効果により、CSR活動を対外的にアピールしやすくなります。
また、日常的な業務ノウハウを直接生かしてCSR活動を行うことができれば、社員のモチベーションも高まるでしょう。

活動内容を積極的にアピールする

実施したCSR活動は積極的にアピールしましょう。

「社会貢献に意欲的な企業」としての印象が強まり、イメージアップが期待できます。
ホームページに活動内容を紹介するページを設ける、レポートを作成する、といった方法があります。

ただし、中身のない活動にならないように注意が必要です。
実体が伴っていない場合、「SDGsウォッシュ」として指摘されることも考えられます。

社外だけではなく、社内でCSRの内容を共有することがポイントです。
CSRに参加する社員の増加が期待できます。
CSRの活動のPDCAサイクルを回していくためにも、実施したCSRの内容を記録・共有しておくことは重要です。

まとめ

CSRやSGDsなど、環境・社会への貢献に向けた動きが日本の企業の間でも広がっています。
まずは、自社ができる取り組みを探してみてはいかがでしょうか。

スターティアでは、環境問題を意識したカーボンオフセットプランのサービスを提供しています。
また、ホワイトペーパー(カーボンオフセット)では、温室効果ガス削減効果について知っていただけるでしょう。

ご興味をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
 

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