社長は幹部や社員に自分のおもいを浸透させるために何をしていますか？

「私のおもいや考えを、幹部や社員へ何度も伝えているよ。」

そうですか、社長、努力していますね。何度も伝えているのに浸透しないのは、どうしてでしょうか？

「なんでだろうね。何度も伝えていれば伝わるはずだよね。幹部や社員の理解がたりないのかな？」

なるほど、そういう意見もありますね。ちなみに、社長は幹部や社員にどのくらいの頻度で伝えていますか？

「いやあ、かなりの回数伝えているよ。」

そうですか、ここで３つの質問をします。
　　　・ １日に１００回同じことを伝えていますか？（日本電産の永守代表取締役会長兼社長が実践）
　　　・ ３年間、朝礼で毎日同じ話を伝えていますか？（松下幸之助が実践）
　　　・ 延べ１００万回、目と目を合わせて伝えていますか？（セコムの飯田創業者が実践）

「いやいや、とてもそこまでは伝えていないよ。偉大な経営者はすごいね！」

エビングハウスの忘却曲線によると、人から聞いた話は1時間後に５６％も忘れるそうです。その忘れが翌日には７４％になります。だから、偉大な経営者は自分のおもいや考えを浸透させるために繰り返し何度も伝えているのです。

「そうか！そこまでやらないとダメなんだ。」

そうですね。社長もぜひそうして下さい。

最後に、一番重要なことを伝えます。社長が自らのおもいや考えを実践し、繰り返し幹部へ伝えたとしても浸透しない場合があります。それはなぜでしょうか？社長が幹部や社員から信頼・尊敬されていないからです。
京セラの稲盛名誉会長は、「社長が幹部や社員から信頼・尊敬される」これが一番重要であるといっています。そうすれば、幹部や社員は社長のおもいや考えを１００％納得して聴きます。

「なるほど！たしかに、そうだね。信頼・尊敬していない社長の話は聴き流すか、聴いても実践はしないよね。日々精進し人間力を磨き続けないといけないね。」